素人目線の映画感想ブログ

素人による、素人のための映画感想・レビュー。 映画文法や方程式なんのその。

※ネタバレがある時は、必ず<赤字>で標記します。点数の説明はこちら。

ONCE ダブリンの街角で/あの頃、通い合った心は、永遠。 


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 ONCE ダブリンの街角で
 (2007年 アイルランド映画)  
 85/100点



<ネタバレします。>


良い映画だあ…。

何でもない映画なんですよ。特に事件も起きないし。主人公たちが、人生の岐路に立たされているわけでもない。
言うなれば、人生の困難と困難の間の時間を切り取ったような…、つかの間の平穏なひとときの物語。

きっと。
いつしか自宅のベランダでぼおっとしながら、…ああ、あんな頃もあったなあ、と。
ふと思い出す程度の物語だと思います。

だから、地味です。
地味だけど、それは人生のリアルでもあるわけで。
なんだか、良い映画だなあ。

daburin.png


本作は、ストリートミュージシャンである男と、その男にそっと近づいてきた、音楽好きな女との交流を描いています。
音楽映画なので、全編に歌が流れます。

音楽に造詣ないですけど、良い曲ぞろいだと思いました。個人的嗜好にあった曲でした。一番好きだった曲は、「If you want me」という女の歌う曲。ちょっと歌謡曲のようなしっとり加減がまた、良い。




<以下、ネタバレです>


ラブ・ストーリーですけど、随分落ち着いたトーンです。
だって、男はロンドンに発つわけで。女は別居中とはいえ、旦那がいるわけで。
どうなってもいけない話。そういうブレーキがかかったままで終わる話。

極端に悲恋を強調するような演出でもないのが、いい。
だって、とても普遍的ですもの。現実も、大抵そんなもんじゃない。

だからね、とっても共感的に楽しめる映画なのです。

唯一本作がドラマチックなのは、男が、「旦那を愛しているのかい」と聞いた直後、女がチェコ語で言う言葉。
ここ、字幕が出ないのがミソ。
女が果たして何と言ったのか、主人公にも私たちにも分かりません。で、調べてみると…、「(反転で)愛しているのは、あなたよ」と来たもんだ! 
これ、本編では分からないままってのが、ニクい。
全く男女の仲にならず大人しく終わっただけに、後から知った瞬間、ちょっと鳥肌立ったね。

で、実は。
何も起きなかったから、こそ。
この想いは、腐ることなく永遠に残るんですよ。記憶としては淡いけれど、純度はすごく濃い。
何か起きてたら、他のいろんなゴタゴタな出来事と同じレベルに堕ちるだけ。
そう、何もないから、いいんじゃないか。…って思うけどなあ。

対岸の輝きをチラチラ見ながら。
抑え込んだ想いを、せめて歌にできれば。

…そんな、映画です。

ダブリン2


でもさ! 
主人公の男と女を演じた人たちは、プロのミュージシャンってのが、ちょっと残念。
どーりで上手過ぎると思ったもの。
その舞台裏を知ったら、普遍的な印象がちょっと崩れちゃった。

おまけに!
お二人は、実は付き合ってたって!? えーおいおい! 
これまで書いてきた感想、台無しですけど。


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Posted on 2018/10/13 Sat. 21:45 [edit]

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