素人目線の映画感想ブログ

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女は二度決断する/二度目だから、余計に哀しい。 


 女決断
 女は二度決断する
 (2018年 ドイツ映画)  
 89/100点



とても重たいドラマでした。

夫と6才の息子を失った女の復讐劇です。
とはいっても、直接的な残酷シーンはありません。

主演であるダイアン・クルーガーの感情表現が、全てを物語ります。

話はだいぶ逸れますけど、大したホラーシーンがない『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』があんなに怖いのは、登場人物たちの恐怖に震える表情に感化されるからです。「怖いいぃぃぃ!!」って顔が、一番怖い。

それと一緒で。

本作の事態の残酷さを、ダイアン・クルーガーの途方もない哀しみの咆哮が、思い知らせます。
重たい…。

そりゃそうだ。幸せまっさかりの頃を、一瞬にして壊されたわけですから。

だから本作は、涙に暮れた映画です。ダイアン・クルーガーは、常に泣いてます。
本来、もう終わった物語なのです。だって、もう序盤で、主人公が家族を失っているから。
誰かを助けるためとか、一切ないんです。

二度決断2


本作のファティ・アキン監督は日本文化に傾倒していて、『必殺シリーズ』が好きだと聞いて驚きました。
『必殺』もまた、「殺された後」の救いのない展開だもの。影響…、あんのかなあ…?

で。

本作は、法廷劇に進展します。

明らかに犯人と思われる二人の容疑者。
しかし、はっきりしない証拠。
怪しい証人。
おまけに、唯一の目撃者である主人公の証言も、ある失態によって疑われる始末。

果たして、容疑者は法で裁かれるのか、それとも。

実は本作、物語の流れ自体は込み入ってません。
極めて明快なストーリーです。
ただ、現代のドイツにおける移民差別の深い闇が、根底にあります。

二度決断3


それにしても、このご時世にすっぱすっぱタバコを吸うダイアン・クルーガーが、それだけでもう鮮烈です。
体中のタトゥーも刺激的です。しかも、そのデザインが「サムライ」という意味深…

本作は、被害者や主人公が、「一般的な善人」でないところがポイントでもあります。
爆殺された夫は、もともと麻薬の密売人でした。更正したとは言いますが、実際は不明です。
そういう男を夫に選ぶってことは、きっと主人公だって清廉潔白な人ではないんだと思います。
いや、決めつけではないですよ。
だって、そりゃあもう我々、ノリピーで思い知らされてますから。

二度決断


本作のタイトルである「二度の決断」もまた、気になるポイントですね。
結構引きのある良い邦題だと思います。
一度目の決断とは。
二度目とは…?

前述したように、本作は「終わっている」物語です。
主人公がどう決着を付けようと、失った家族は帰ってきません。
もう二度と、「一つ屋根の下」で暮らすことは叶わない…
…ま、ノリピーだけに(ノリピーじゃない)。

最後ふざけて書いたけど、本作はとても衝撃的なラストを迎えます。

二度目だからこそ、その決断はより哀しくて、重いんです。


  

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Posted on 2018/11/16 Fri. 10:12 [edit]

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