素人目線の映画感想ブログ

素人による、素人のための映画感想・レビュー。 映画文法や方程式なんのその。

※ネタバレがある時は、必ず<赤字>で標記します。点数の説明はこちら。

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 /「君は本当にダメなやつだけど…いいヤツだなあ」 


 135445174638913229819.jpg
 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
 (2013年 日本映画)
 75/100点



鑑賞前に見聞きした評判が高かったので、結構期待したんです。
正直、声優と作り手が変わってからのドラ映画で、面白いと思ったのは、『のび太の恐竜』と『のび太と鉄人兵団』だけで、全てリメイクです。

オリジナルストーリーの映画に関しては、目も当てられない。
『人魚海戦』なんか安っぽいハリウッド映画みたいで辟易したものです。

しかし、今回の評判は「おっ?」と触手を動かす程、何か感じるものがあって子供を連れて見に行ったのですが…、うーん…。
期待ほどではなかったです。ひどくはないし、面白い部分も確かにあるものの、甘く言って「中の上」かな…、という印象でしたよ。

少なくとも、「絶対面白いから観て! 今までのドラえもん映画の歴史を覆すよ!」ということは、まず、ありません。

簡単なあらすじは、「ある日、ドラえもんの鈴が何者かに盗まれる。替えはいくらでもあるのに、なぜか盗まれたその『鈴』にこだわるドラえもんは、のび太とともに『鈴』を盗んだ犯人を探すことに。名探偵になれる道具を使って得たヒントは、未来の「秘密道具博物館」。しずかちゃん、ジャイアン、スネオのいつものメンツを連れて、秘密道具博物館へ訪れ、そこで出会った館長と見習い案内人のクルトから、博物館から秘密道具を盗み出す怪盗DXのことを聞く…」

無題6


<ほぼネタバレしています。>


各所に「笑い」があって、全体的にライトな雰囲気で物語は進みます。
『新・鉄人兵団』での突きぬけた笑い(ロボットの頭脳と翻訳コンニャクを介したシュールなやりとり)が面白かったので、監督も同じだし期待したんですけど、終始大人しいベタな笑いでした。

劇場で笑い声が起きていたという印象も、1回か2回くらいかな。

怪盗DXの正体とか、なぜ怪盗DXがドラえもんの鈴を盗んだのかとか、「謎」の部分が肝です。
上手にまとめていたような気もするけど、どこかで聞いた謎解きだったようにも思います。(実際、シャーロックホームズからのアイディアの拝借もあるようです)
幼い子供にはちょっと「謎解き」が難しかったかな…? という気もします。

それでも、今回、何とか脚本を頑張ろうとしていた様子があって、伏線もしっかり敷いていたのは、良かった。

ガードロボットVS八頭身ドラえもんの格闘戦が結構面白かったり…

博物館にこっそり住みついているペプラー博士の声が「千葉繁」だったので、個人的になつかしーなーと思ったり…(個人的過ぎ)

ゲストキャラクター達がいきいきしていた点も良かった。(反面、しずかちゃん、スネオ、ジャイアンはお飾り的存在に)

無題5


なんか…、あんまり本作には取り柄がないような書き方をしていますが、実は1点、目を見張るシーンがあります。

それは、ドラえもんが「鈴」にこだわる理由。
すごく深い味わいの「理由」が隠されているのでした。
ここだけは、ちょっと泣いたな…。

また、最後にその「秘密」に気付いたのび太が、気付いたことをドラえもんにハッキリ言わず、ある一言でほのめかすのですが、ぐっときます。「うまいなー、ツボ知ってんなー」と妙に感心しました。

実は、一連の新しいドラ映画には、「優しさ」という特徴がある、と前々から思ってまして…。

例えば、『新のび太の恐竜』で、たまごを孵すために昼間からふとんに潜り込むのび太に、そうとは知らず心配したお父さんが優しく語りかける何気ないワンシーンが、名シーンだったりします。

ただ、前作『奇跡の島』の時には、家族について「優しく」語り出すのび太一同が、「ちょっと気持ち悪いなー」と引かせたりするので、良かったり悪かったりの部分ですけど。

しかし今回は良かった! この調子だ!

そういえば、本作のテーマって「ダメそうなヤツでも、取り柄があるものだ」ってことなんですけど、皮肉にも、本作自体を表現してましたかね。

無題2


粗とか要望とかは、言い出したらきりがないほどありますけど…
(以下、ネタバレ含みます)

○できれば宿泊はクルトの家ではなくて、博物館の宿泊スペースなんかで描いてほしかったなー。ドラ映画って、そういう「宿泊」の描写が楽しいんだけどな。

○唐突の人類滅亡ピンチ(ミニ太陽の大膨張)が巻き起こりますが、発生の仕方が何となく「福島第一原発事故」を彷彿とさせて笑えませんでした。水なんかをかけ始めた時にはトラウマ的にハラハラさせました。第一、あんな危ないミニ太陽を、大した管理下にも置かずに保管しているとは…

○そのピンチの回避方法も無理やりでした。ポポンという「あらゆる物の中身だけを吸収する」秘密道具を使いますが、カツ丼の中身を吸い取っただけでも故障してたのに、ミニ太陽を吸収…は無理でしょう。

○ジンジャーという女の子キャラの必要性が「?」 無理にキャラを増やすのは日本アニメの悪い傾向だと思います。
 
○今までの映画では、他の世界や過去に行って、ドラえもんの道具にその世界の住人が驚いたりするのが楽しかったりしますが、今回の舞台が「未来世界」の為に、他の人もドラえもんの道具を持っているのが、ちょっと物足りなかった。

○ペプラー博士のやらかしたことって重犯罪レベルでは…? ジンジャーの「博士はいつか世界を滅ぼしそう」って突っ込みは、笑えません。


さて。
来年は、『大魔境』のリメイクだそうで。
残念だけど、やっぱりリメイクでないと期待できないなあ…。

ぜひ、空気を変えてハードボイルドにやってほしいと思います。
基本、ドラえもん映画では、「命を賭して闘うドラえもんたち」が観たいので!

無題4


  

記事を読んで頂きありがとうございました。
↓よかったら、クリック1票お願いします。
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
<スポンサードリンク>


Posted on 2013/03/25 Mon. 21:45 [edit]

TB: 0    CM: 8

25

コメント

 

自分の意見を言ってるのかもしれないけど私にはこの作品に対しての批判に見えます。自分がこれ以上の作品つくれないくせに こーいうことの言うのってどーかと思います。

URL | じんじゃえーる #- | 2013/04/02 00:38 | edit

Re: タイトルなし 

コメントありがとうございます。
期待値が高かっただけに…という感じでした。
けれど、ブログ内にも書いている通り、
ピカリと光る良いシーンもありましたよ。

URL | タイチ #- | 2013/04/02 13:35 | edit

 

自分の好みもありますね。自分はこの作品ははまりました。劇場で3回目見たい勢いですもの・・・。

URL | のぞみ #- | 2013/05/08 10:38 | edit

Re: タイトルなし 

のぞみ様

コメントありがとうございます。
ちなみに、私は、新のび太の恐竜2006は2度見ましたよ。
あれは、泣いたなあ。

確かに、好みですね。

URL | タイチ #- | 2013/05/09 19:09 | edit

 

はじめまして!
いまテレビでこの映画を初めて見まして、なんとなくもやもやして検索してこのブログにたどりつきました。
原発の比喩っぽい部分、まさに同じことを思いました・・・

>発生の仕方が何となく「福島第一原発事故」を彷彿とさせて笑えませんでした。水な
>んかをかけ始めた時には、トラウマ的にハラハラさせました。

>ジンジャーの「博士はいつか世界を滅ぼしそう」って突っ込みは、笑えません。

そうなんですよ、まったく同じ気持ちでした。
脚本家の方は原発推進派の人なのかなあ、と思いました

「たとえ世界を滅ぼす可能性があっても、科学発展のためのリスクは許される。
それこそがドラえもんのような夢の科学世界を生むのだ」

っていう危険思想みたいなものを感じてしまいました・・・

URL | めもめ #- | 2014/03/07 22:09 | edit

めもめ様 

はじめまして。
コメントありがとうございます。

当時はまだ、「原発事故」の記憶が生々しかったので、
太陽が膨れ上がっていく場面が、怖くて怖くて。

共感頂いて嬉しいです。
感想にも書いたのですが。「命を賭して闘う」ドラえもん映画は、
好きですけど、この「賭け方」は、リアルな感じがして
乗れませんでした。

原発推進…とまでは感じませんでしたが、
とにかく「危機管理」をしっかりせな!
という気分で、落ち着かなかったなー。

URL | タイチ #- | 2014/03/08 12:57 | edit

 

はじめまして。
この映画がロードショーされた時は見れなくて悔しい思いをしていて、テレビでやると聞いて喜び勇んで見てみたのはよかったものの、なんかもやもやとしたものが心から離れないまま日にちが過ぎ、この映画の感想を検索していたところ、このサイト様に辿り着いた次第でございます。

>ペプラー博士のやらかしたことって、重犯罪レベルでは…? ジンジャーの「博士はいつか世界を滅ぼしそう」って突っ込みは、笑えません。

先のめもめさんも指摘されていますが、この一点に、私のもやもやがこれでもかというくらいに、表わされていました。

博士・・・途中、なかなかイイこと言うじゃない、と思っていたんですが・・・あれじゃあなあ・・・と・・・。
失敗を恐れないこと、懲りないこと、科学の発展を求めることは決して悪いことではないし、むしろいいことだとも思うのですが、限度ってものがあるだろう、と。それで世界滅亡させちゃあざまあないだろう、と・・・。
ジンジャーの突っ込みは全然笑えないんですけど、まあその通りなんですよね。ヘタな悪役よりよっぽどタチが悪いぞこの博士。

ドラえもんとのび太の友情物語、怪盗DXの動き、これは良かったなあ、と思いました。

他所だと良い評価をしている人が多くて・・・。肩身が狭いです

長々とすみませんでした。これにて、失礼致します

URL | R #- | 2014/04/15 22:18 | edit

R 様 

コメントありがとうございます。

本作は、結構評判いいですよね。
けど…懐古主義なのかもしれませんが、どうしても昔のドラえもん映画の「良さ」が見当たらなくって私も、うーんってなりましたよ。

軽妙な語り口が楽しいのは分かるんですけど。
世界滅亡の危機まで、軽妙に語られても…って思ったのでした。

ドラ映画には、ハードな「緊迫」を望みます!

URL | タイチ #- | 2014/04/16 12:49 | edit

Comment
list

コメントの投稿

Comment
form

トラックバック

トラックバックURL
→http://eigamove.blog.fc2.com/tb.php/125-4bc661a2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Trackback
list