素人目線の映画感想ブログ

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※ネタバレがある時は、必ず<赤字>で標記します。点数の説明はこちら。

母なる証明 /親子愛とは、エゴイズム。 


 母なる証明 スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
 母なる証明  
 (2009年 韓国映画) 
 90/100点



『殺人の追憶』のポン・ジュノ監督、渾身のサスペンスです。
いや~、びっくりした。悔しいほどの見応え。

猟奇的な女子学生殺人事件の犯人に仕立てられた息子を救うべく、普通のお母さんが立ち上がります。
 
このお母さんを演じる女優キム・ヘジャは、韓国の母と言われる大女優とのこと。
日本で言うところの三田佳子ですか?

最初の頃は、本当にただのお母さん。何の力もなくお金もない。
事件前、軽犯罪で逮捕された息子のために警察に迎えに行き、警察職員の面々に健康ドリンクを配って回る、本当に本当に普通のお母さん。

…が、物語が進むにつれ、このお母さんが徐々にハードボイルドな顔つきになっていきます。
特に、真相につながる情報を持っている少年たちの前で、すぱっ~と煙草を吸う場面のかっこ良さたるや。

息子役は、韓国四天王と言われるウォン・ビン。兵役からの復帰第一作です。
息子には少し知的障がいがある設定です。そのために、都合よく警察に罪を着せられてしまうのでした。

この息子、目がとても印象的です。
片目を手の平で覆い、お母さんをじっと見るシーンで、母の心をえぐる言葉をつぶやきます。  
すべてを見透かしているような、目。


映画は中盤から、ただの冤罪映画ではない、ただならぬ気配を漂わせ始めます。

息子が、忘れていた事件当夜のことを思い出し、真相に近づいていく様子は、これはホラーかってほど、背筋を凍らせる演出です。 

そして驚愕のラスト。
いや、ほんとびっくりしました。
最近の日本のドラマの予定調和的で、常識に囚われた展開に毒されていると、「…はあ?」と思うかもしれません。

昔、『世紀末の詩』っていうドラマがありました。
その中で、「本当の愛は自己愛だけだ」と山崎努が言っていました。

私はもう一つ、「親子の愛」も本物だと思います。
しかしそれはまた、「究極のエゴイズム」と映画は言っているようでした。

ラスト。

やはり息子の目は、すべてを見透かしているように母を見つめるのです。
そして、母はまた、これまでのように息子を守り続けることを誓うのです。
母の心情を表しているのか、画面の揺れがどんどん激しくなり、ぱっと暗転するエンディングは、そこだけでも何度も見返すほどの価値があります。

ポン・ジュノ監督、素晴らしいです。
次回作「雪国列車」も超期待しております。 


 

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Posted on 2012/09/02 Sun. 01:41 [edit]

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