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007 スカイフォール いい仕事をしたのか? ボンド!? 


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 007 スカイフォール
 (2012年 イギリス・アメリカ合作)80/100点


恥ずかしながら、実は「007シリーズ」をほとんど見たことがありません。
おおまかな設定は当然知っていますけど、なぜか今までまともに鑑賞する機会がありませんでした。

これまで抱えていた本シリーズへの勝手なイメージは、「単調なアクション映画」です。それも荒唐無稽の。

しかし、主人公のジェームズ・ボンド役が、硬派なイメージのダニエル・グレイブに代わり、予告編に見るスタイリッシュなアクションが何となく面白そうだなあと思い始めるようになりました。そんな矢先、シリーズ最新作である本作「スカイフォール」は、シリーズ50周年記念作品ということと、「最高傑作」であるという評判を聞きつけ、だったら面白いのかも!? と期待して鑑賞に至ったのです。まー、意識の低い鑑賞理由で申し訳ないです。

ということで、簡単なあらすじは、「上司の命を狙う悪党を、ボンドが返り討ちにするべく立ち向かいます」というお話。

…すみません、適当のようですけど、意外にシンプルなお話でかえって安心して見られました。
舞台は、トルコや上海、マカオ、おまけに軍艦島と目まぐるしいですが、主な舞台はロンドンなので、変に観光案内映画になってないところも良かったです。また、監督のサム・メンデスは、「ダークナイト」の影響を受けているらしく、荒唐無稽なアクションよりもリアリティのある犯罪映画を狙ったとのこと。そう聞くと、確かに雰囲気がやや似ている気がしました。

本作の特徴は、ジェームズ・ボンドの神々しいほどのイギリス紳士っぷりにあると思います。
とにかく目につくのは、ボンドの姿勢の良さ。
なにせこれ以上ないほどの「背筋ピーン!」ですもの。
幼少時は、きっとランドセルが「天使の羽」だったに違いありません。
いつ命を狙われるかわからない諜報員ですから、常に気合が入っているのでしょう。背後からボンドの命を狙うにしても、無事ではすまないと敵に思わせるには、十分に威圧的な背筋の良さなのでした。
スーツ姿は恐ろしいほどの決まりっぷり。クールビズに唾を吐くかのような見事なネクタイ姿に、思わず暑苦しさと肩こりを我慢して、ネクタイを締め直す私なのでありました。(背筋も伸ばしてみたりして)
とにかく造作の全てに、際限のない意識の行き渡ったカッコ良さなのでありました。
列車の最後尾の壁をショベルカーで削り取り、列車に飛び乗るやサラリとスーツの袖を直す仕草なんて、まークールなことといったら。もはや、クールビズよりオレの方がクールと言っているようなものです。(…?)
思えば、前ボンド役であったピアーズ・ブロスナンは、どことなくにやけたイメージだったので(あくまで個人的なイメージです)虫が好かず、本シリーズの鑑賞を遠退けていたように思います。ダニエル・グレイブは、一歩間違えば悪役になっていたのでは? と思えるほどの渋顔ですから、重みがあります。

けど、出てくる女性のほとんどと関係を持つけどね! そこはお約束ですものね!

さてここで、特に印象的だった「背筋ピーン」をご紹介。

 無題5

 無題3

 無題1
 (遠目でも、「あ、ボンドあそこ!」と目印となる便利な背筋)


さて、悪役のシルヴァを演じるのは、『ノーカントリー』でも強烈な悪人を演じていたハビエル・バルデムです。まー、楽しそうに「悪人」になっております。MI6(イギリスの諜報機関)のボスである『M』の下で働いていた、いわゆるボンドの先輩です。その際にMに裏切られたような出来事にあい、今回Mの命を狙うのでした。
前述の通り、所々で「ダークナイト」の影響を感じます。この悪人・シルヴァにしても、どこか「ジョーカー」に似た破天荒さと無秩序さを持ち、計画的に思えるような思えないような、予想を覆す企みでボンドを翻弄します。

 無題6
 (ジョーカーのナース姿には及ばないものの、なかなか怪しさを醸しています)


アクションシーンは、冒頭のバイクチェイスや、銃を突きつけられたボンドの反撃や、エレベーターでの追跡方法、公聴会会場での銃撃戦など見せ場がてんこもり。映像も非常に美しいので飽きさせません。特に印象的だったのは、深夜の高層ビル内での格闘シーン。隣のビルの巨大ネオンを背景にして、ボンドと敵の動きを長回しで影絵のように撮っていて秀逸でした。
あ、でも、ひとつ思ったんですけど、地下鉄のとある脱線シーンなんですが…それ、名探偵コナンの映画でも見た! なんか似ててびっくりした。スタッフはさぞや斬新なシーンだと思ったかもしれませんけど、残念だったね、ハッハッハッ!

 無題2
 (本作の格闘シーンは、かなり練られていてかっこいいです)


さて。

確かにテンポもいいし、アクションも仕草もかっこいいし、背景も美しいのですけど、ところどころで「んー?」と思う点があるのです。

一つ目は、悪人・シルヴァの凡ミスの多さ。最強の悪というには、あまりにもツメが甘いです。終盤では、ボンドが自分の生家に立て籠るのですが、当然ボンドが罠を仕掛けているに決まっているその場所に、シルヴァは易々と近づき過ぎです。先行部隊を投入し、後からまた部下を引き連れて現れた時には、「作戦があるのだな」と期待させましたが、あんたもまんまと近づくんかい! と思わず突っ込みを入れてしまいました。
また、ボンドに銃を突きつけても、ボンドは一瞬にして反撃してくるタイプだとわかっていながら、二度も反撃されているのを見た時は、学習能力ないんかい! と思わず突っ込みましたよ。アクション映画の悪人のみなさん、主人公に銃を突きつけたらさっさと撃ってしまおうよ。野暮ですけどね。時代劇のチャンバラシーンに、「一人ずつ主人公に向かって行かず、みんなで一斉にかかれよ。てか、八方から槍で付け」と突っ込むようなものですけどね。

シルヴァについて、もう1点。Mを殺したいくらいに恨んでいる反面、愛情とも取れる複雑な感情も抱えている興味深い性格設定なのですが、いかんせん映画内での登場が中盤以降と遅いため、その複雑さが描き足りず、いまいちシルヴァの人物像を捉えられなかったです。非常に面白い設定の悪人なだけに、ちょっともったいない。

二つ目は、シルヴァが迫っていることを知りながら、Mが逃げなかったために、余計な犠牲者が増えたことです。
「私のせいで犠牲者が…」と自省はしていましたが、その通りだよ! と思わず突っ込んでしまいました。アクション映画の犠牲者に同情するのも、また野暮ですが。

三つ目は、結局ボンドはいい仕事をしたのか? ということです。これは、ネタバレになるので伏せますけど…結局失敗なのでは…? というラストに釈然としないものが残りました。
しかし、ジェームズ・ボンドは揺るぎませんでした。何しろ最後まで「背筋ピーン!」でしたから。
きっと普段から、「大リーグ養成ギブス」を着込んでいるに違いないのです。

 無題5
 (何度見ても完璧な背筋ですな!)


純粋にアクション映画を楽しむという点では、及第点以上の出来栄えだとは思うのですけど、「ダークナイト」に見た震え上がるような内容の奥深さは感じられず…、まー、普通かなあ…という印象でした。

ま、次回作があるとは思いますが、ひとまず制作陣には「名探偵コナン」の映画をチェックしておいてほしいものですな、ハッハッハ!


 

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Posted on 2013/06/08 Sat. 00:14 [edit]

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08

コメント

ルックス重視です。ハハハ。 

こんばんは。ワタシもこの方に代わってから007を見てみるのもいいのではないか?と思うようになりました。とはいえ見ていないものですから、ふむふむと読ませていただいて。この方になってっからは制作スタッフも違うのですよね。女子的にはにはですね、個人的趣味かもしれないのですが、甘いアメリカンタイプには微塵もそそられず、ロシア系ですかね?の完璧な背筋にグッとくる予感を感じる次第です(苦笑)

最強のふたりは最強でありつつ、お金持ちだしねーというきもちもよぎり。にしても音楽などふくめたのしかったです。

URL | あ き ら #dI6DO0LA | 2013/06/22 01:45 | edit

 

あきら様

コメントありがとうございます。

ロシアっぽいというか…まあ、渋いわけです。
寒さを懸命に、無表情にこらえる男なのです。
常に「心頭滅却」している感じです。

近寄りがたいですけどね。
ピアースなんかは、「いよー!」なんて声掛けたら、
ハイタッチで応えてくれそうですけど、
ダニエルには、「この野郎…」という目をされそうです。

そんな感じのボンドだなあ、と思いました。
女子的にも、そちらがいいのですね。なるほど。

URL | タイチ #- | 2013/06/22 13:04 | edit

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