素人目線の映画感想ブログ

素人による、素人のための映画感想・レビュー。 映画文法や方程式なんのその。

※ネタバレがある時は、必ず<赤字>で標記します。点数の説明はこちら。

ザ・マスター /ホフマン VS ホアキン 


 ザ・マスター
 ザ・マスター
 (2012年 アメリカ映画)
 85/100点



戦慄が走るほどの「芝居合戦」が展開します。
見ていて、本当に怖いと思えるくらいです。

言わずもがな、名優「フィリップ・シーモア・ホフマン」と、実人物も危ない奴とウワサの「ホアキン・フェニックス」の二人です。

両者ともに、ただ者どころじゃありません。

ホフマンは、マーロン・ブランド並の貫禄と、人を引き寄せる「可愛らしさ」を兼ねています。
ちょっとパンダに似ています。笹を与えたくなります。

ホアキンは、触れれば噛みつかれるような狂気に、生理的に違和感を感じさせるほどの「濃い容貌」を兼ねています。
ちょっと石原良純に似ています。今日の天気を聞いてみたくなります。

この二人が、持ちうる全ての力を放出したかのような凄い演技を見せつけます。

加えて、ポール・トーマス・アンダーソン監督は、美しい画面で油断させておきながら、毒っ気の強い描写を容赦なく加え、観る者をおののかせるのです。

「ベネチア国際映画祭銀獅子賞」受賞の上、ホフマンとホアキンの両者とも「男優賞」受賞の人間ドラマの傑作。

あらすじは、「戦争で心の安定を失ったフレディ(ホアキン)は、酔っ払って無断乗船した船内で、マスターと呼ばれる新興宗教の祖・ランカスター(ホフマン)と出会う。ランカスターはフレディの作る酒に魅了され、またフレディもランカスターの寛大な魅力に惹かれていく。しかし、教団内部ではフレディを快く思わない者がランカスターに忠告する。ランカスターもまた、世間の強い批判にさらされ、自分自身を見失っていく…」というお話。


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             ほ ぼ 一 致 。
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しかし、ホフマンとホアキンの魅力は、パンダと良純をはるかに凌駕しているので、どうぞご安心ください。(当たり前だ!)

予告編で、ホフマンが「フレディ!!」と叫び上げる鮮烈なシーンを観ただけで、これは観たいと思いました。
心を揺さぶる人間ドラマであろうことが、一瞬で判りました。

フレディは戦争の影響で心を病んでいます。
常に頭の中には、暴力と性欲が占めています。
また、「孤独」が蔓延しているようにも見えました。
そんな彼の唯一の「心の拠り所」になったのが、『コーズ』という宗教団体の教祖であるランカスターでした。

ランカスターは、「プロセシング」というカウンセリング能力で、人の過去を振り返らせ、心の治療を行います。

「プロセシング」とは、矢継ぎ早に相手を質問責めにし、しかもまばたき禁止という妙なプレッシャーを与える事で、相手の素性・本性・過去の記憶を暴き出していくというもの。

「まばたきするな」と言われると、こちらまで我慢してしまってただならぬ緊張感を生み出します。
ここで、ランカスターの偉大なる能力を見たフレディは、一瞬にして彼の虜になるのでした。

しかし、ランカスターは世間からは「エセ宗教家」として批判されていて、過剰な重圧に耐えられずにいる側面を見せます。信者たちが待つスピーチの直前、彼は暗い部屋に1人佇み、陰鬱な表情を浮かべているのです。
覚者を演じる者の苦しみを痛切に感じさせます。

彼は次第に、少しの批判も耐えられないほど、追い詰められていくのでした。

フレディもランカスターも、「心の傷」を抱えている点においては似た者同士。
二人は、ごく自然にお互いを「拠り所」とし、切っても切れない関係性へと深化していくのです。

面白いのは、実はフレディはランカスターの教義自体には懐疑的だという点です。

フレディは、自分を100%受けとめるランカスターに対し、絶対の忠誠心を見せますが、それはまさに父子愛にも似た、友愛とも言うべき「絆」だったのです。

無題7

ところで。

宗教は、日本人にとってはとっつきにくい面があります。
特に新興宗教に関しては、何かしら良くないように陰で言われている傾向があります。

しかし、宗教って結局のところ、「本当だの」「嘘だの」で語られるものではないと思います。
「信じてる人にとっては本物」であり、そうでない人には「偽物」なだけです。
「信じる」ことで人は癒され、自分の内部にある「本来の力」を引き出すことができるのではないかと思います。

絶対的な「拠り所」を得た者の強さは、時に認めざるを得ないのは事実です。

フレディもランカスターも、互いを「拠り所」とし安住を求めていました。
しかし、それを面白く思わない周囲の人々によって、二人の関係は次第に崩れ始めるのです。

一番のワルは、ランカスターの妻・ペギー。
ランカスターをも手の平で操る剛腕さを秘め、フレディとの仲を裂こうとランカスターにあることないことを吹き込みます。

可愛らしい顔をして、その本性は魔性。
まさに、まさにそれは…、パンダを自在に操るミミ子に匹敵するほどの辣腕ぶりなのでした! (byパンダコパンダ)

無題5 ダウンロード
一致…はしてないか、さすがに。


終盤、ランカスターとフレディの関係に注目です。
広大な平原をバイクで疾走する二人の狂気が、痛々しく、悲しく胸に響きます。
ホフマン…しかし、本当に、いい表情をするものです。痺れます。 

無題6
ま た も や 一 致 !
パンダ
 (byパンダコパンダ)


  

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Posted on 2013/09/21 Sat. 23:15 [edit]

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コメント

見て見たくなる 

はじめまして、この映画見て見たくなるました!参考にしてます!

URL | カズ #- | 2013/10/15 13:45 | edit

カズ様 

コメントありがとうございます。

参考になれば嬉しいです。
ホフマンの魅力全開です。
ただし、ホフマンに魅力を感じる方限定ですが…

URL | タイチ #- | 2013/10/17 19:14 | edit

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