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チェンジリング 親にとって、「子供がいなくなる」地獄。 


 チェンジリング [DVD]
 チェンジリング
 (2008年 アメリカ映画)85/100点


実話を基にした少年失踪事件。
行方が分からなくなった息子と、アンジェリーナ・ジョリーが演じる、息子を探し続ける母親の物語です。

予告編でもあるように、一度息子が見つかったとの知らせを受けた母が息子を出迎えに行くと、そこにはなんと全く違う男の子が待っていました。これはひどい。天地がひっくりかえるほどのぬか喜びです。
しかし、警察はニッコニコして「いやーよかったですねー」とか言うし、マスコミはわんさか集まって写真を撮りまくるし。
うーん、仕方ないからここは空気読んで、「は、はい…確かにうちの息子です」…ってわけには、いかんでしょーが!

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(全然違うし!)


この子は私の息子ではありません、と主張する母に、警察は怪訝さを隠そうとしません。
「いやいや、よく見てくださいよ、奥さん。おたくの息子ですよ」と諭そうとしますが、何と言われようと、違うものは違うのです。
家の柱の子どもの背丈の記録と、完全に違っているという証拠もあります。
 
それなのに警察は、「このお母さん、頭おかしくなっちゃった」とモンスターマザーのように扱うのです。

しかし、実はこの物語の背後には、強烈な強烈な「ある事件」が絡んでいました。
この「ある事件」の存在は見てのお楽しみ。
私は国家の犯罪的な物語かと勘違いしていたので、この事件が浮かび上がった時には、余計に背筋が凍りつきました。
その時の演出もさすがはイーストウッド。すごい緊張感です。 
 
それにしても、この母親の置かれた境遇は実に残酷です。
子を持つお母さんには、この映画はきついかもしれません。 

息子が、今なおどこかで苦しんでいるかもしれない。助けを求めて、ママー、ママー、と叫んでいるかもしれない。

そんなことを想像しながら生活するのは、よほど気丈でなければ無理です。
そして、警察はこの母親を野放しにするのは厄介だと判断し、あろうことか、捕えて精神科病院に監禁してしまいます。

この時代の警察や精神病院の実態って、こんなにひどいものなんですね。
特に警察は、とても憎たらしい。
決して青島刑事のような爽やかさもなければ、タカ・ユージのような華やかさも、右京さんのような紳士さも、大門軍団のような(以下、略)

しかし! アンジェリーナジョリーがキャスティングされているのですから、この母親が弱っちいわけがありません!
有力者の力を借りつつ、その後も挫けることなく、母親は息子を探し続けるのです。

果たして、息子が見つかるのか見つからないのか。
私たちは、胸に突き刺さるアンジーの名演技とともに見届けることになります。

(以下、ネタバレを反転させてご覧ください)


残念なことに、最後まで息子は見つかりません。
私は、物語後半において、この母親はもはや「息子は死んだ」、という事実を探しているように感じました。
そうすればこの苦しみから解放される、という心理があるのではと思っていました。
しかし、まるで予想に反し、映画は「どこかで息子が生きている」と思えることが、まるで母親の生きる希望であるかのように言うのです。
私は、それこそ残酷だと思います。なぜなら、母親はこの先一生、息子の安否を心配し続けなければならないからです。それが、どれほどの苦しみか。


だから、このラストは私には少し不可解でした。


 

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Posted on 2012/09/03 Mon. 19:59 [edit]

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