素人目線の映画感想ブログ

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ベイマックス 最強の娯楽映画。 


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 ベイマックス
 (2014年 アメリカ映画) 80/100点


大ヒット「アナと雪の女王」の記憶もまだ新しい内に、ディズニーが贈る本作は、またしても世間から高い評価を得ているようなのです。
一切の死角なし。
ピクサーといい、ディズニーといい、絶対に外さない安定のクオリティーには嫉妬さえしてしまいそうです。応援しているフィギュア選手のライバル並みに…失敗しないような感じ。

とはいっても。

どうも私にはディズニーは合わないのかも、と思い始めています。
「アナ雪」でもそうでしたが、本作でもしかり。世間から聞こえてくる高評価と自分の評価がどうにも合わないのです。

つまるところ、本作鑑賞中に所々で冷め行く自分がいるのでした。

ベイマックス2


確かに、本作がものすごく面白い要素を含んでいるのはよーく分かります。
ベイマックスのふとっちょ天然キャラは楽しいし、その他のキャラクターもそれぞれ見事に特徴が立っているし、物語も伏線がバッチリと決まっていて感動的だし。アクション描写はテンポも良ければ迫力も当然のごとくピカイチ。それとなんといっても映像が凄くて時々実写のように美しく…。娯楽映画の要素のどれもが世界トップレベルで間違いないのだと思います。

だけど、なぜだろう…。

鑑賞後に何にも残らないのはなぜなんだろう…。
あー、おもろかったー…だけで、あとには何も余韻が残らない。感動はあっても衝動がないというか…。揺れ動いたはずの心は劇場を出る頃にはとっくに静まっており…思い返して再び揺れ始めるようなこともありません。

なぜだろう…。

たぶん…ベイマックスの面白さが、あまりに優等生だからなのかもしれません。
世間一般が喜ぶであろう要素をくまなく調べつくし、望まれたもの以外は除外し、期待した通りのものを作り上げているのだと思います。つまり、マーケティング(市場調査)ってやつで。
そのために、ベイマックスには「新しい」ものがありません。
本作を絶賛している人たちも、その点については指摘されているようです。
そう…、本作には思いがけない展開がほとんどないのです。(ちょっと敵のボスの正体にサプライズがあるけれど)
監督の作家性が…なんて語れる場面なんか皆無です。
「天才だけど孤独な少年が心優しいロボットと出会って、一癖ある愉快な仲間たちと世界を守るために悪と闘う」というあらすじから推測される枝葉の物語が紡がれるばかり。

つまるところ、ベイマックスのふとっちょキャラで物語の大半はもうオチているのですよ! 歩き方とか、セロハンテープのとことかでもうピークでしょ、この映画って!?
ええ、ええ、そりゃあもう、ベイマックスのイジりようったら素晴らしいの一言。トレンディエンジェルのハゲネタくらいに見事に「容姿」を活かしまくって「笑い」を量産していきます。劇場にはまんまと笑いのるつぼが生じていましたよ。特に、でたらめに役立たずな序盤のベイマックスいいですね! とことこ歩きとか。あの頼りなく愛らしい動きが大ウケだなんて、フナッシーも目ん玉飛び出していることでしょう。 それから、パンチだ、ベイマックス! …ぽよん …ってところとか絶妙です。

だけど。それだけなんです。小ネタの嵐なんです。確かに笑えるけれども。小ネタを積み重ねているだけなんです。アクション場面もしかり。ピンチになったり逆転したりする全てに、予想を越えるような部分がありません。敵ボスの造形は…何となく「スパイダーマンのオクトパス」を思い起こしました…。

ベイマックス3


それから。
「アナ雪」でも感じましたが、上映時間の短さのためか、登場人物の行動があっさりしていて、悪い意味でフットワーク軽すぎなんです。主人公が、怒りにまかせて急に「狂暴性」に目覚めたかと思いきや、次の場面ではもう改心しているし。ついでに言うと、散々悩んでいたようで、次の場面ではノーベル賞2個もらえるくらいの大発明しとるでの。それでいて、「この大学に入れるかなー、入れるかなーぼく。あー緊張するー」とか、嫌味にしか聞こえんかったわ。

とにかく、何度も言うように本作が面白いのは十分に十分に分かるのだけれど、どうにもノレない。
本作で描かれるものはヒットするための要素ばかりで一切の「無駄」がありません。「失敗」がなく、「荒さ」もないのです。
それは言い換えれば、「行間」がないということでもあるのではないでしょうか。だから、本作について「語り合う」ことなんてできないのです。画面に表現されていることが全てだから…。

けど。

ラストの「ロケットパンチ」には、きっちり感動するんですな、これが…。

伏線の回収うまいわああぁぁぁ…。ハズさんなあああぁぁぁぁぁぁぁぁ…。

ベイマックス


かつて、宮崎駿はディズニー映画のことを「入り口が広く、出口も広い」と評していました。誰しもが見ようと思う映画であり、誰しもが満足して映画館を出られるということ。それはゆえに単純であると言いたかったのでしょうか。宮崎駿は自作について「入り口は広いけど、出口は狭くしてある」と言っていました。よく分かりますね。もちろん、どちらが良いか悪いかは、個人の好みでしょう。

そう、私には本作が合わなかった、というだけのことなのでした。


  

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Posted on 2015/01/06 Tue. 22:07 [edit]

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06

コメント

合わないのに80点は凄いですね 

NHKで放送されたメイキングを観ました
みんなで意見をだしあう会議とか興味深かったです、ジョン・ラセターは凄い人ですね
レンタルが始まったら観ようと思います
私に合うか合わないか楽しみです

URL | 鈴木 #- | 2015/04/01 00:30 | edit

鈴木様 

コメントありがとうございます。

合わない…というか、頭からっぽにして観れる映画だから深い感激がなかったんです。

面白いのは、面白い…。けれど。

もっと! を期待していたのでガッカリ感がすごかったのです。

80点は私の中では、普通レベルで面白い…という感じなのです。
85点は私には合うし、人にもオススメ!
90点は私にすげー合うし、絶対に観てよ!
95点は、誰が何と言おうと絶対に面白い映画だ! 異論は認めん…って感じです。

・・・すみません。

URL | タイチ #- | 2015/04/01 11:05 | edit

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