素人目線の映画感想ブログ

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ジュラシック・パーク /ハモンドさんの恐竜フレンドパーク。 


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 ジュラシック・パーク 
 (1993年 アメリカ映画)  80/100点


はい、「ワールド」ではありません。「パーク」です。
テレビ放映にて、久しぶりの鑑賞でした。

公開当時は、その恐竜の再現度合いが凄まじく、びっくりしたものです。
20年以上経った今見てみると、一部に若干の作り物感があるかなあ…? とか思うものの、当時としては革命的な映像であったことは間違いありません。

恐竜が襲いかかって来るまでの前フリに1時間以上かかりますけど、満を持して大型ティラノサウルスが咆哮を上げた時の恐怖感たるや、まさに『ジョーズ』さえも凌ぐほど。
トイレに隠れていた弁護士がパクッと食われた時の衝撃たるや!

あらすじは、「ティラノサウルスの爪の化石を友人に自慢された主人公は、首長竜の卵を発掘。孵化した首長竜の子供を育てるが、成長するにつれて世間から匿うことが困難になる。そこで主人公は、白亜紀の世界へ帰してやることを決断。タイムマシンで…」 …ってあれ!? ちがっ!?

 恐竜2006
 ちなみに「のび太の恐竜」は、本作に負けず劣らず大傑作です。


正しいあらすじは、「古生物学者のグラント博士と、古植物学者のサトラー博士、カオス理論専門のマルカム博士は、恐竜を蘇らせたテーマパークの視察を依頼される。厳重な管理下に置かれたパークだったが、職員の不正によりセキュリティのシステムが軒並みダウン。凶暴な恐竜が野放しになってしまう…」という物語。


さすが名監督のスピルバーグです。映画監督の手腕の素晴らしさは、恐竜を目撃した登場人物たちのリアクションの巧さに実によく表れています。グラント博士とサトラー博士の驚きっぷりが楽しいです。ブラキオザウルスを目の前にし、口をあんぐり開けて「オーマイガー…」な感じが素敵です。

子供たちのリアクションも伝説級にうまい。
特に女の子の恐怖顔は、ホラータッチ過ぎず、コメディタッチ過ぎず、絶妙です。

物語においても、よくあるバケモノ系のパニックホラーとは一線を画し、怖さや楽しさを見事に複合させた、まさに、「テーマパーク」のような映画なのです。

恐竜2

さて。
本作の本当の主役である「恐竜」たちを、一匹ずつご紹介。


≪ブラキオサウルス≫
jyura2.jpg

初めに登場する大型の首長竜です。
草食で大人しいので、安心です。しかし、踏み潰されたらひとたまりもありません。
衝撃的なほど巨大で、視察団一行をびびらせます。

グラント博士なんかは興奮が過ぎて、思わず「ピー助!!」と叫んだとかいないとか。(いないです)


≪トリケラトプス≫
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病気設定の為、終始寝っ転がっているだけで出演を終えた不幸な恐竜です。
これは、グラント博士とサトラー博士を引き離すための物語の仕掛けです。

病気の原因を探るため、古植物学者のサトラー博士はフンにまで手を突っ込み、マルカム博士を唖然とさせます。「なんて粘り強さだ」と言われていましたが、結局病気の原因は分からないまま映画は終わるので、そうでもなかったみたい。
グラント博士は、この恐竜が最も好きだと言っていましたが、彼もまたアッサリ去っていくので、そうでもなかったみたい。

二人とも、その場のノリで盛り上がっただけだったみたい。


≪ディロフォサウルス≫
ジュラ6

さあ、ようやく凶暴な恐竜のお出ましです。
こいつはジメッとした性格をしていて怖いです。可愛い鳴き声と仕草で油断させ、気付いたら真後ろに立っているというホラーな恐竜です。

しかも、突然のエリマキトカゲ化で度肝を抜かせた上、知らぬ間に助手席で待ち構えているという、いやらしさまで持ち合わせています。


≪ガリミムス≫
ジュラ7

草原をさっそうと走り抜けるワンシーンだけのご出演。ティラノサウルスに追われ、人には目もくれずスタコラ逃げます。


≪ラプトル≫
ジュラ3

超狂暴の恐竜です。本作では、執拗に主人公たちを付け狙い、襲い掛かってきます。

特筆すべきは、こやつらの感情豊かな表情。人間を欺いては、ケケケ…と笑っているかのような表情をし、眼には不気味に計略的な光を宿します。

本作のヒール的存在。可愛げもなければ愛嬌もないこいつらは、パークにとってなんなんでしょうか。何故、こいつらを作ったのでしょうか…? 
OPで職員が一人犠牲になっている時点で、なぜ対策が出来なかったのでしょうか?


≪ティラノサウルス≫
ジュラ4

大ボスかつ、最も人気のある恐竜です。さすがの迫力が見事に再現され、当時の映像技術の凄さに驚きました。
こんな巨大な恐竜が、本当に生きているかのように、目の前にいるかのように暴れまわります。
彼には正義も悪もありません。
一番近くにいる奴を「食糧」にするだけです。

動物園のライオンは野生味を失っていて、常に寝転んでばかりだったりします。
どっこい、こいつは狂暴性を微塵も失っていないのです。

恐竜3


物語の中盤では楽しいパークツアーが始まります。
ハモンド爺さんの孫を引き連れたグラント博士一行は、ワクワクしながらパークツアーに出掛けます。

博士たちは大人げなくはしゃぐばかりか、可動式座席のせーフティーバーを力づくで外したり、なんとパーク内を移動中に車両から外に飛び出したりします。
サファリパークで平然と外に出るなんて、頭おかしい奴くらいですよ。
これもカオス理論の一種だと、性格破綻者と呼ばれるマルカム博士さえあきれます。

しかし、そんなパークですが、昼間にはなかなか恐竜たちはお目見えしません。タイミングの問題でしょうか。空振りを食らったグランド博士たちがやきもきする気持ちも分かります。

ここからして、このパークには何かしらの不備が見え隠れするのでした。

セキュリティシステムも、一人の職員の手に「安月給」で任せっぱなし。
しかも、その職員と言い争っているハモンド爺さんのケツの穴の小ささが、さらに不安を募らせます。
バックヤードツアーでこんな場面を目撃したら、その日の内にネット拡散すること間違いないでしょう。

もう一人の職員が何気にサミュエル・L・ジャクソンなところも、俄然胡散臭いです。(特に理由はないですが)

マルカム博士の指摘通り、複雑な管理システムはいつか破綻するし、統制されたように思える生命も、進化によってその束縛から抜け出すのでした。
人間社会に網羅されたシステムの脆弱性。
これ、パニックムービーの王道のテーマですね。

恐竜4


さて。

本作は、その目玉を「最新の映像テクノロジー」に集約させているためか、物語自体には大きな感動はありません。
結果、「逃げるだけ」というストーリー。
この点はやや不満に感じたものです。
落下する車や高圧電流など、巻き起こるアクション場面には、バラエティ豊かな仕掛けが満載なのですが…。

終盤で、主人公たちの窮地を救うティラノサウルスは、唐突に、かつ偶然に登場するだけ。
決して、「もも太郎印のきびだんごの!?」
というような気の利いた展開もありません。

ゆえに、カタルシスのないまま物語が終焉してしまうのです。

『ジョーズ』や『エイリアン』とは違い、本作が人間の手による「成敗」で終えないのは、やはり物語の根底に、生命や自然の操作・統制へのアンチテーゼが含まれているからなのでしょうか。

確かに。

実在した生物では、恐らく史上最強であろうティラノサウルスの倒し方など、たとえ武井壮であってもお手上げです。

とかなんとか、そんなこと言ってないで。
とっとと『ワールド』の方を観ないとね…。


    

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Posted on 2015/08/10 Mon. 01:04 [edit]

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