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GANTZ:O 文句なし。世界レベルのCGアクション。 


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 GANTZ:O
 (2016年 日本映画)  84/100点


あまり評価の高くなかった実写版のリベンジとばかりに、本作は日本産のフルCGムービーの技術の高さをこれでもかと見せつけてくれます。
私は原作ファンだし、評判もいいので観に行きました。本作は、原作を知らない人でも楽しめる…とは言うものの、やっぱり原作を知らないとポカンとしてしまう部分もあるでしょう。オープニングで早々に退場する人は誰? とか。そもそも何やってるの? とか。この作品では全く説明されず、何も完結しないので、…ハ? となると思います。

しかし。

本作のストーリーはあってないようなもの。見どころである、怒涛のアクションの素晴らしさと、敵の造形のおぞましさと迫力は、かなり目を見張るものがありました。本当はあまり期待していませんでしたが、完全に想像を越えた出来栄えでした。日本のアクション系娯楽映画って…昔から思いますけど、アニメーションやCG映画では十分な見応えがあるのに、どうして実写になるといつも肩透かしなんでしょう(最近は徐々に良くなっているけれど)。将来、CG技術がもっと発展し、実写と見まがうようになったら、ハリウッドの娯楽大作と肩を並べるほど世界へ発信できるコンテンツになる。そう思わせるほど、本作のクオリティの高さには驚いたのです。

物語は、「不慮の死を遂げた加藤は、気づくとある部屋にいた。そこには、奇妙なスーツを着た者が数人。そして、『ガンツ』と呼ばれる黒い球体があった。状況が全く呑み込めないまま、加藤は大阪へ転送される。ガンツの指令により、加藤とスーツを着た者たちは、そこで『ぬらりひょん』という星人を倒さなければ、生きて帰れないのだ」というお話。

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大阪を舞台に、人間VS星人の阿鼻叫喚の地獄の戦いが描かれます。原作に、可能な限り忠実です。ゆえに、描写はかなりハード。首が飛ぶ、四肢が裂けるは当たり前。見ていると、段々慣れてくるから恐ろしいものです。しかし、それでも原作よりはマイルド。これを機会に原作を読み返しましたけど、「こんなに滅茶苦茶やってたっけ?」と改めて原作の常軌を逸した描写に戦慄したものです。
また、90分の上映時間しかないため、原作にあった登場人物の内、多数がカットされています。原作を好きな人ならば、多少「えー」と思う部分かもしれません。個人的には…「ある依存症」の男をカットしたのは当然(映像化無理)。「ホストさむらい」のカットは惜しいところですけど、キャラ説明に時間を要するキャラクターだから致し方ないでしょう。
余談ですけど、これも個人的に…敵のボス・ぬらりひょんの「なんぞ、これ」のセリフ回しが想像通りで笑えた。

さて。

本作では、東京チームと大阪チームが登場します。主人公の加藤は東京チーム。いわば主人公側です。大阪には、「大阪チーム」ち呼ばれる別のグループがいました。原作では、ここからが大きな新展開でした。これまで、戦場は東京だけで、戦っているのは東京チームだけだと思っていた加藤たちと読者は、一気に『GANTZ』の世界が広がるのを感じたものです。

ガンツo1


目を見張るのは『大阪チーム』の実力の高さ。主人公たちに、死地とは思えないほどの余裕を見せつけます。これが、随分頼もしい気もしますが…、そう。もちろん。これは、この先の展開に対する完全な「前フリ」。ちなみに、大阪チームの凄腕ハンター3人を演じるのは、レイザーラモンHG&RGとケンドーコバヤシ。声の低音質がものすごく雰囲気巧いです。ちなみに一切ボケません。マジ演技です。
とはいえ。
この大阪チームの異様なほどのノーテンキな雰囲気は、イマイチ呑み込みづらい部分でもあります。ひょっとしたら、大阪チームは、これまで大した敵に出くわしたことが無かったのではないでしょうか。そう思えるほど、あまりに戦闘が愉しそうです。過ぎれば「死」となる「タイムリミット」が迫る状況の割には、ノンキにタバコを吸っていたり休憩していたり…。「前フリ」のためとはいえ、ちょっと現状にそぐわない様子だったように思います。

ガンツo4

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そんな「前フリ」に応えるごとく、敵の強さは並大抵ではありません。「天狗」の尋常ならざるパワーと鬼の形相。「ぬらりひょん」の変幻自在と不死身の体質。強いと思われていた大阪チームのメンツが次々とやられていくにつれ、絶望感は次第にウナギ登っていくのでした。原作の時もそうでしたが、ある「彼」がやられた時の衝撃は凄かった。『GANTZ』史上で最強と思われた男が、「直接的描写」もなく、あっさりやられた姿を見せられた時は、愕然としたものです。
そう。
『GANTZ』の醍醐味は、この命ギリギリの戦いです。主要人物であろうと誰であろうと、いつ、誰が命を失うかわからない展開は、本当にハラハラします。原作では登場人物が多めで、巻数も長いので、次第にお気に入りキャラが出来るのでなおさらです。おまけに、本作で描かれる「死」はおぞましいもので、決して穏やかなるものではないのです。
本作でも、容赦のない運命が登場人物を待ち受けます。誰が? いつ? どのように? ストーリーや登場人物のそれまでがちんぷんかんぷんでも、きっと手に汗を握ることでしょう。
何より、これほどの凄まじいアクション映画を作り上げられる日本映画の技術の高さに脱帽です。

こうなったら、国がクールジャパンにもっと予算を割いて、ハリウッドの実写アクションすら凌駕するCG映画大国を作ったらいいんじゃないでしょうか? ポテンシャル高いで!

  

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Posted on 2016/11/03 Thu. 15:54 [edit]

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