素人目線の映画感想ブログ

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イット・フォローズ ヒマを持て余した悪魔たちの遊び。 


 フォローズ
 イット・フォローズ
 (2014年 アメリカ映画)  79/100点


アメリカのホラー映画ってなー、日本のそれとは根本的に違う時があります。
これは「霊」ではなくて、「悪魔」ですよね。
そして「呪い」というより、「物理攻撃」ですよね。
んで、「ゾッとする怖さ」というより、「オッカナビックリ」系ですよね。

巷では高い評価と聞いていました。確かに面白い映画ではあるんですけど…、上記理由に引っかかって、期待値を下回る鑑賞となったものです。

イットフォロ4


本作に登場する怪現象に敷かれたルールは奇抜なものです。
・「イット(それ)」は、どこまでも歩いて付いてくる。
・「イット(それ)」は、いろいろな人物に変化する。
・捕まったら、死亡。
・性交渉によって、この怪現象を他人に移すことができる。
・ただし、移した相手がやられたら、またこちらに戻ってくる。


何の法則によるルールなんでしょう?
まるで「悪魔」の気まぐれとしか言いようがありません。
きっと地獄では、これが悪魔たちのゲームとして流行っているんじゃないでしょうか。

アックマン
ゲヘヘヘヘヘ! それではアックマゲームをハジメまーす!

ルールのおさらいデース。

ひとつ、快楽に身を委ねてる不埒な奴らを狙いまショー!
ひとつ、走ってはダメー。両かかとが離れたら即タイジョー!
ひとつ、ちゃんと人間みたいにドアとかマドから入りましょー。横着シナイ!
ひとつ、呪ったらダメー。カラダを掴んだりモノを投げたりはオッケ!
ひとつ、無闇に裸体さらしてビビらすのはオッケ!


こんな感じで、アッチの世界で大会が開かれてる感じがするんですよ。

そう考えると、一生懸命、対象に向かって歩いてくる「イット(それ)」が、まるで、ヨイショ…、ヨイショ…、…アト…チョット… フリムク…ナ… フ リ ム ク ナー と競技に頑張っているようにも見え、恐ろしさが半減するのでした。いわゆる「だるまさんが転んだ」みたいなもんですから。

イットフォロ2


とはいえ。

「悪魔のお遊び」だろうと何だろうと、オープニングから被害女性のおぞましい最期を見せつけられたら、そりゃあ人間としちゃ、必死に逃げるしかないわけで。

それに。

この新鮮かつシンプルなルールのもと描かれる恐怖の描写には、いろいろな工夫がありました。
いわゆる、ほっとしたのもつかの間、突如部屋に入ってくるとか。狭い空間に急に入ってこられたら、そりゃパニくりますわい! 周りの人たちには何も見えていないものだから、急にヒロインが、うぎゃ~~~~~~!っつって、二階の窓から飛び出してったら、それはそれはめちゃくちゃ怖いか、爆笑もんかのどっちかです。
それから。
後ろから歩いてくる奴がいる → イットか? 人か? → あ、知っている人だ。大丈夫。 → (その本物が別の所にいる映像を見せ)やっぱイットじゃん! → もう真後ろ! みたいなのが、すごく怖いです。

ゆっくり動作なんだけど、ヒロインが気づかない内に背後から迫りくるってのが恐怖を掻き立てます。いわゆる、「志村うしろー!」の本気バージョンなのです。

イットフォロ


ただ。

もうダメだ―! と思った瞬間、ヒロインの髪が引っ張られたように上に伸びた時は、ちょっと失笑でした。
せっかく気づかれずに接近できたのに、ずいぶん悠長な攻撃だな! ゴール前で無駄にパス、みたいなもんですよ。
アッチの世界の実況だったら、「おっと、どうしたー。少女の髪の毛を引っ張っただけ! …あー、逃げられてしまいましたー。今のはどうしたことでしょうねえ。千載一遇のチャンスを潰しました~」 セルジオ越後だったら怒り出すレベルです。

さて…。

この悪魔(悪魔にしとく)に狙われたヒロインは、大変気の毒です。おまけに、誰かに移したとしても、そいつがやられたらまた戻ってくるんだから、永遠に安心は来ないのです。サムライミ監督の『スペル』も、中田秀夫監督の『リング』も、女性が呪いから逃げる映画で気の毒でしたけど、本作はさらに袋小路の恐怖感があって、思わずヒロインに同情しました。彼女を救おうとするサポーターたちが懸命であればあるほど、切ない気持ちになっていくのです。

ただ。

そのサポーターの内の2名は彼女にホの字です。そして彼らは彼女を守るためならば、喜んで体を重ね、その呪いを受け継ぐのでした。

…。

この怪現象はもしや…、死ね死ね団の仕業なんじゃ…?(注:稲中卓球部)
稲


<以下、最後までネタバレします。>


物語の終盤は、途中でアイディアが尽きた…? という印象を持ってしまうほど、妙にテンポが緩慢だし、退屈です。
プールにヒロインが浸かり、プールサイドの周囲に電化製品を並べている様子を見て、オイ、オイ…まさか「悪魔」を感電で撃退するつもりか…? とあきれたものです。その作戦は失敗に終わりますが、「悪魔」は電化製品をヒロインに思い切り投げつける荒業に出ます。もはや、それって「ただの人」 その瞬間、私の本作への興味は急速に薄れたのです。んー。あまりに直接的な物理攻撃はつまらない。何もゾクゾクする部分がなくなってしまったのです。

イットフォロ3


結局救われたのかどうなのか、ハッキリしない終わり方も好きではなかったです。
この手の映画は、大抵バッドエンドが多いですが、せっかく自由気ままなルールがあるのだから、例えば…、ヒロインが心から愛する相手を見つけたら呪いが解けるとか…、そんなキレイな終わり方でも良かったような気がします。
あ…。
それだと死ね死ね団(注:稲中)の仕業なら、さらに重症化するでしょうけど。


  

 
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Posted on 2016/12/08 Thu. 14:24 [edit]

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