素人目線の映画感想ブログ

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『水曜どうでしょう』は傑作コメディ映画そのもの! 


なかなか映画が観れないよ更新ができないよ。全く時間がないよどうしよう…、と言いながら、実は昨年末から『水曜どうでしょう』にハマって爆鑑賞してました。

そう。今さらなのですが、『水曜どうでしょう』にハマってます。

 水曜2


きっかけは、大泉洋の属する人気劇団「チームナックス」。彼らの舞台にハマったその流れから、北海道のローカルバラエティ番組『ハナタレナックス』『おにぎりあたためますか』へと続き、そしてついに「そこに」辿りついたわけです。
話しには聞いてましたけどねえ…。
こ れ ほ ど 面白いとは思わなんだ。
テレビのバラエティ番組は好きで、よく見ます。最近テレビがつまらない、という声もちらほら聞きますけど、そんなの懐古主義に過ぎないと思っています。『月曜から夜更かし』『イッテQ』『水曜日のダウンタウン』『アメトーク』と、面白いバラエティ番組は確かにあるんです。
まー、とはいっても。
バラエティ番組を見たからって、そんな別に「元気をもらう」とか、そこまでの「楽しさ」は感じません。それほどノーテンキでもありません。その場で笑って、次の瞬間には、もう忘れているくらいの楽しみ方でしかない…

…ところが。

「これ」はねえ…。この『水曜どうでしょう』だけはねえ…、何か元気が出る気がするんだわー。そう。これは、奇跡的といってもいいくらいの「楽しさ」なのです。
で。
いったい何がそんなに面白いのか。まだ見たことがないという方の為、また、私の気分転換も兼ね、今回ちょっと紹介してまいります。ファンの人からすれば、今さらかよ…という感じでしょうけれど…。だってーしょーがねーもん。今さらにして、見ちゃったんだからさー。

さて。

説明しよう。『水曜どうでしょう』とは、今や大物俳優の貫禄を身に付け始めた大泉洋と、「ミスター」こと、タレント兼大泉洋の事務所社長・鈴井貴之(※現会長)に加え、「ヒゲ」こと藤村ディレクターと、基本的に撮影担当の嬉野ディレクターの四人が、ただ単におしゃべりをしながら旅を続けていくという、言ってしまえば、ただそれだけの番組なのである。

水曜


○旅の道程がやたら長距離で過酷。       
本作の大きな特徴の一つです。私もよく車で3時間とか4時間とか移動する機会があるため、長距離移動のつらさを身に染みて知っているだけに、彼らの大変さがよく分かります。それどころか、彼らは10時間だの14時間だの、常軌を逸した長距離移動を続けます。この人たち、体壊すんじゃないかと本気で心配するほどです。実際、大泉洋はしょっちゅう具合が悪くなります。たった三日間で「四国お遍路八十八か所(1999年)」を回った後、体を壊した大泉洋は霊に憑りつかれたようなことを言っていましたが、霊関係なく、あれだけ短期で長距離移動を繰り返せば、そりゃ体は壊れるでしょう。レンタカーでのオーストラリア大陸縦断やらアメリカ大陸横断やらヨーロッパ制覇やら。バイクのカブでの東京から札幌までの制覇だの、深夜バスでの東京・博多間の移動だの。この旅企画、当然ですがタイムリミット付きです。…にしては、計画性ゼロ。このおかげで、「果たして間に合うのか!?」という妙な緊張感のあるドラマが生まれるのです。

番組は基本、この移動中に巻き起こる「たわいもない会話」で構成されています。観光名所を回るとかありません。ほぼ、「車中の会話」です。バカ話、罵り合い、ものまねショー…ただそれだけなのに、ファンの心を掴んで離さないのが本番組の奇跡的なところなのです。

〇魅力的すぎるキャラクターたち。         
なんといっても、大泉洋の力はバカでかい。『水曜どうでしょう』がレギュラー放送されていた当時(1996年~2002年)は、まだ全国区のタレントではありませんでした。「いちローカルタレント」です。ところが、こいつが…。一説には、彼があまりに怪物だったために、同じ北海道出身の「タカアンドトシ」のブレイクが遅れたとも言われているほど、実に不思議な魅力をふりまいています。とにかくアタマの回転が早いのか、よくもそこまでアドリブが飛び出すもんだなと。前述したように、番組は基本的に「移動中の会話」が主です。私が初めて見た本番組は、「原付日本列島制覇 東京~高知(2011年」でしたが、原付移動中に、だらだらっと好き放題会話しているだけ。それで「画」が持つどころか名言まで作り出すのだから、どれだけアドリブが絶妙か、というところ。「激闘! 西表島(2005年)」では、自身の釣り対決に架空の実況中継を延々としてみせます。「はじめてのアフリカ(2013年)」では、動物の映像に面白アフレコをして盛り上げます。その上、芸達者なことにモノマネが出来ます。これがまた絶妙なチョイス。「柳生博」「渡辺篤」「笑福亭仁鶴」「麻生太郎」 レパートリーが多いし、おまけにクオリティが高いし、ここでも見事なアドリブを見せます。(全国区の番組で大泉洋がものまねを披露する時は、なぜかクオリティが低いですが)

↓参考



もちろん、面白いのは大泉洋だけではありません。
番組スタッフなのに、タレントよりも喋ってる時がある「藤村ディレクター」も名物キャラクターです。
というか、本番組における彼の功績はでかいです。怪物並みのポテンシャルを秘めた大泉洋の力を最大限に引き出しているのは、紛れもなく「藤村D」なのであります。
これは、大泉洋のエッセイ本「大泉エッセイ」で大泉洋自身が言っていましたが、「藤村Dの笑い声」がとても大事なのです。低音なのに、妙に響いて通る笑い声。これが変に美声。しかも、実に幸せそうに笑うもんだから、耳に心地いいのです。バラエティ番組では、よくSE(効果音)として「笑い声」が付け足されます。俗に言う「誘い笑い」です。この藤村Dの笑い声は、1級品です。どんなにつまらないコントでも、オチのない話でも、藤村Dが笑う事であら不思議…、すごく楽しく感じるのです。
そのおがげで、大泉洋はすごく気持ちよく、伸び伸びと自由に、緊張なく、面白く喋れているんだと思います。

そんな大泉洋と藤村Dの罵り合いが名物です。だけど、散々文句を言い合いながらも、結局は丁寧に矛を収める二人の様子も、見ていてとっても気持ちがいいものです。

あまり喋らない「ミスター」の愛称で呼ばれる鈴井さんは、脱線しやすい番組の「良心」的な存在でもあります。しかし、本番組唯一の「しっかり者」の様子でいるくせに、「サイコロの旅シリーズ」では運の悪い目を出し続けたり、「アメリカ合衆国横断(1999年)」で、ハメを外し続ける出演陣に厳しさを見せつけておきながら、自分が一番の失態を巻き起こすのが笑えます。事務所の社長でもあり、怒ると怖いと言われる鈴井さんを本当は恐れている大泉洋が、ここぞとばかりに責め立てる姿もまた良くって。

それから。撮影担当だから、ほとんど目立っていない嬉野Dですが、私はこの撮影の巧さも本番組の特徴だと思います。旅の寄り道で差し挟まれる「コント」であるとか、いろいろな「お遊び」を、最も「面白く」見せられるようにカメラポジションを考え抜いているような気がします。特に、遠方からこっそり撮っているような映像は、優秀なコメディドラマのようにも見えるのです。


水曜3


〇構成の妙         
本番組の編集がまた凄いものです。これは実際に見てもらわないと説明できません。
まず、テンポがいいです。余計な場面は一瞬で切ります。「四国お遍路八十八か所(1999年)」では、訪れた寺を一瞬しか映しません。寺の特徴などマル無視です。何気ですが、すごく潔ぎのいい判断です。長距離移動中、本当に面白い場面だけしか使わない、という感じ。だから、見ていて全然だれません。

そうそう。テロップのセンスも独特で、凄いものです。これだけでも、かなりの発明だと思います。

それから、「煽り」がすごく巧い。
結局、本当は旅の過程で「大したこと」は起きません。起きませんが、小さな事件を、さも重大事が巻き起こるように期待させる「煽り」が抜群です。どうでしょうファンの間では有名な「だるま屋ウィリー事件」はその代表例です。その他、「お遍路」では、怪奇現象が起きるまでのカウントダウンで興味を惹きつけました。「どうせまた…」とは思うものの、いっつもワクワクしてしまうのだから、見事なのです。

水曜5


もう一つ、この「煽り」の代表としては、毎回の予告編も素晴らしいです。これが、もの凄く巧い。期待値の高い大作映画並のクオリティでワクワクさせます。(予告編詐欺でもありますが、それを含めた「面白さ」です。ちなみに、大泉洋や鈴井さんが出演している『ガメラ2』の予告編のパロディなんだそうです。)

参考↓



○絞り出した「お遊び要素」も面白い。       
あまりに何も起きないもので、時折、出演陣は焦りから知恵を絞って「お遊び」を始めます。これがまた恐ろしく「安っぽい」のに、達者なタレント陣の「芸」と藤村Dの「笑い声」、嬉野Dの「撮影」で、俄然面白く感じさせます。「ヨーロッパ・リベンジ(1999年)」では、思い付きとしかいいようのないメロドラマコントを始め、「北極圏突入 ~アラスカ半島620マイル(1998年)」では、オーロラを見に行くという壮大な旅なのに、キャンピングカーでの大泉洋の料理シーンが見せ場になったりします。「ユーコン川 160キロ(2001年)」では、大自然の中で、突如「世界ふしぎ発見ゴッコ」を始めるのです。おおよそ、それなりの予算をかけているのであろう「海外企画」に全くそぐわないほど、「ちっぽけ」で「見切り発車」な企画の数々。他の番組で聞いたのですが、藤村Dいわく、「大がかりな仕掛けなんていらない。人って、ころんだだけでも面白いもんなんです」 まさにその通りでございます。

 水曜4

○究極の身内感覚と共感。        
そんな彼らが、苦しそうに楽しそうに喋っている姿は、本当に「愛らしい」とさえ思えます。これは、ローカル番組だからこそかもしれません。テレビ的な大仕掛けなんてない、気取りもない、身内だけ(4人だけ)でドタバタしている雰囲気が、親近感を溢れさせます。親戚の面白い兄ちゃん達とおじちゃん達の掛け合いを眺めているような、変な「安心感」があるのです。

それから。
個人的には、「サイコロの旅シリーズ」で「深夜バス」を「敵」に見立てるのが面白くって仕方ないです。私も、仕事の移動でたまに乗るから、その過酷さを知っているだけに、「そう! そう! そう!」と共感せずにはいられません。
彼らの旅は本当に過酷です。実際、「面白くしなくては」というプレッシャーで、『どうでしょう』のロケはひどくつらいそうです。その雰囲気は、大泉洋の顔にもよく表れています。時々、ものすごく暗い顔つきを見せるのです。
けれど。
なんだかんだ文句ばっかり言いながら、結局は「頑張る」「頑張るしかないんだ」という素敵な彼らのカラ元気が、…恥ずかしい言い方ですが、共感し、とても「勇気づけられる」のでした。

ということで。

長々と書いてきましたけど、それでも、本番組の魅力のほんの少ししか書けていません。ファンの人に読まれたら、きっと「その程度か!?」と怒られそうです。

まだ未見の方は、ぜひ、ぜひ、一見されてほしい!(初見の場合は、初期よりも中期以降がお薦めです)
素晴らしいコメディ映画を見ている気分になること、間違いないのだから!


個人的にオススメ回のDVDです↓(個人的好みですが)
      

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Posted on 2017/02/05 Sun. 22:09 [edit]

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