素人目線の映画感想ブログ

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ダークシャドウ カーペンターズとヴァンパイア。 


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 ダークシャドウ
 (2012年 アメリカ映画)70/100点


言わずと知れた、ティム・バートン監督による「ジョニー・デップに面白おかしい装飾を施してやろう」シリーズ最新作です。
今回のジョニデは、旬で人気のモンスター、「ヴァンパイア」に扮します。
いつもの真っ白なメイクが、もはや自然体になじんでいますね。
 
あらすじは、
1752年、裕福な水産会社の御曹司として生まれたバーナバス・コリンズ(ジョニー・デップ)は、弄んだ召使い兼魔女であるアンジェリーク(エヴァ・グリーン)の呪いによってヴァンパイアに変えられ、不死のまま棺に閉じ込められます。奇跡的にその封印が解かれたのは、200年後の1972年。バーナバスは、再び我が家であるコリンズ邸に訪れますが、すでにコリンズ一族は名声を失い、落ちぶれていたのです」というお話。

さて本作は、よくあるタイムスリップコメディのようなものです。
原始人だのお侍さんだのが未来へやってきて、世の中の変化に戸惑うという非常によくある設定です。
だもんで、大昔から復活したバーナバスが、お約束事のように「車にびびる」、「マクドナルドの看板にビビる」、「公衆電話にビビる」、「テレビのカーペンターズにビビる」、「女性の社会進出にビビる」、といったシーンがクスリと笑わせます。
さらにヴァンパイア設定も加わり、「銀食器にビビる」 「陽の光にビビる」とビビりまくりで…
あー! いつの間にかビビる大木が頭から消えなくなっちゃった!

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  (悪魔の紋章だと思い込むバーナバスさん)

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  (ベタですけど、テレビのカーペンターズに語りかけるバーナバスさん)


しかし、コメディでありながらいくらか違和感があるのは、彼がヴァンパイアなものだから、人の生き血を吸わねば生きていけないために、容赦なく人殺しをするところです。
これによって、ヴァンパイアの業である悲しみが表現されるのですが、ちょっとコメディなのかシリアスなのかバランスが悪いかなーと思いました。
やはり、散々善良な市民を殺しまくっといて、こいつの時代錯語なところを笑ってくれと言われてもね。ちょっとおかしみ度合いが半減する気がしたのでした。

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  (おちゃめに見せて、ちゃっかり人殺しなバーナバスさん)


もうちょいコメディに徹しても良かったなあと思いますが、登場キャラクターが曲者揃いでなかなか楽しい映画ではありますよ。
そこで。
ここから落ちぶれたコリンズ家の皆様をご紹介。

・エリザベス・コリンズ・ストッダード
家長さんです。コリンズ家の歴史をよく知っているので、そんなに時間はかからずバーナバスの存在を理解し、共に手を取り、一族の再建に取り組みます。

・キャロリン・ストッダード
エリザベスの娘です。驚いた。ここにもクロエ・グレース・モレッツだ。よく出てんなー。
バーナバスに「娼婦」呼ばわりされる15歳。反抗期真っ最中。

・デヴィッド・コリンズ
エリザベスの甥です。母親を亡くしているのですが、母親の霊が自分のそばにいると主張しています。
まさに「アイ・キャン・シー・デッド・ピーポー」なシックスセンスの持ち主。

・ジュリア・ホフマン博士
デヴィットのためにエリザベスが雇った住み込みの精神科医です。

・ロジャー・コリンズ
エリザベスの弟で、デヴィッドの父です。盗癖を持ち、デヴィットに興味がありません。

・ウィリー・ルーミス
使用人。セバスチャン的存在です。

・ミセス・ジョンソン
コリンズ家の老メイドです。ほとんど痴呆状態です。

・ヴィクトリア・ウィンターズ
デヴィットの家庭教師です。バーナバスの昔の最愛の人そっくりなので、バーナバスはすぐに恋に落ちます。何だかジョニデらしいですな。

バーナバスだけが知るコリンズ屋敷の様々な仕掛けも楽しく、隠し部屋の財宝を使ったコリンズ一族の再建場面は、本作の中で一番楽しいひとときです。
カーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド」をバックミュージックに、寂れ果てた屋敷を大掃除。さらには、廃墟と化していた水産加工工場を綺麗にリフォームしていきます。

さて、映画が楽しく愉快に展開するのはここまで。
驚くべきことに、コリンズ家のライバル企業の女社長が、実はバーナバスをヴァンパイアにした魔女・アンジェリークだったのです。
姿を変えながら200年間、街の支配者として君臨しているのだとか。
しかも、まだバーナバスへの想いを諦めていないというスーパー粘着質。
エリザベスが名言を吐きます。「憎いなら殺せばいい。呪うのは、愛情の裏返し」と。
さすが。いぶし銀の女家長は言うことが違います。
実のところ、エリザベスが初めて画面に出てきた時、…あれ? この人が魔女だっけ? と見まがうほどの顔つきと貫禄でした。
っていうかあろうことか、「外人の顔ってみんな一緒じゃん」状況に陥っていたのです。所詮、その程度の鑑賞能力です…。

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  (こちらは、本物の魔女役エヴァ・グリーンです)

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  (こちらは、美魔女のミシェル・ファイファーです)


そんなこんなで、2世紀越しの痴話喧嘩のようなものが展開し、最後はド派手なスーパークリーチャーバトルが繰り広げられます。
メリル・ストリープの「永久(とわ)に美しく」の戦闘シーンにそっくりでした。

バーナバスの白い顔のことを、ロックミュージックを意識した奇抜なメイクだと思い込んだキャロリンが、「あんたロック派なくせに、カーペンターズ好きだね」とか言ったり、こまごまとした笑いが散りばめられていて、なかなか楽しい映画ではあるんですけど…。
どこか中途半端感が否めません。
キャロリンの抱えた秘密が唐突な上にあんまり活かされていないし、それなら老いぼれのおばあちゃんメイドにも秘密があるんじゃ…と期待したけど何もないし。
デヴィットのお母さんの幽霊もねえ。何か適当な気がしました。
せっかく個性豊かなキャラクター達が配置されているのに、歯がゆい気がします。
また、この映画って家族の再生物語のように匂わせるんですけど、なんか結局再生しないというか…最後に、「はい、仲直りね! はい、もう喧嘩しないで!」って適当にまとめられちゃったような印象もあります。
ティム・バートン…途中でジョニデとエヴァ・グリーンにしか興味がなくなったんじゃないかなあ。魔女役のエヴァ・グリーンはかなり魅力的に描かれていましたから。

ということで、惜しくも「佳作」といったところです。
良かったー、長文書いているうちに「ビビる大木」のこと忘れたわ。(忘れてないし)


↓こちらの長文感想もどうぞ。 
どうしちゃったのティム・バートン?「ダークシャドウ」 カゲヒナタのレビュー
 

↓楽しいレビューが読めます。
ダーク・シャドウ/解けない呪い、叶わぬ愛 | 映画感想 * FRAGILE


  

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Posted on 2012/10/13 Sat. 21:01 [edit]

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ダーク・シャドウ Blu-ray & DVDセット(初回限定生産) by G-Tools 封印されていた吸血鬼がよみがえり、没落した子孫の復興のため奮闘する話。 うーん、ジョニー・デップとティム・バートンということで期待しすぎたせいか、あまり面白くなく。 * * * * * ダークシャドウ - 素人目線の映画感想ブログ 映画「ダーク・シャドウ」感想 ...

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