素人目線の映画感想ブログ

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アルマゲドン 最後のチャイナドレスの破壊力。 


 無題5
 アルマゲドン
 (1998年 アメリカ映画)75/100点


今さら!? …と思われても仕方ないですね。私もまさかアルマゲドンの感想を書こうとは思ってもいませんでした。
いやあ、最近忙しくて、高速バスで遠距離移動ばかりしてまして、そんなバス内で上映されていたのが「アルマゲドン」でした。
まー、見る人によってはこんなおバカな映画はないわけで…
私自身も「あー、ご都合主義全開のアメリカ万歳映画ね」くらいの認識しか持っていなかったんですよね。それでしばらくは、バス内で無視して雑誌読んでたんですけど、何やら気になってチラチラと画面を見ていたら…気づいたら、がっつり観賞しておったわい。

いや、分かる。えらくいい加減な映画なのはよーく分かる。
現実感まる無視の、派手さばかりを売りにした悪名(?)高きジェリー・ブラッカイマー制作、マイケル・ベイ監督作品ですからね。
しかし!
うまいんだなー、これが。
アメリカ人の「人をワクワクさせる」ツボの心得は、やっぱり世界一だなあと思わずにいられない娯楽っぷり。
最後のエアロスミスの曲がまた良くて…
悔しいことに涙目になったりなんかしちゃったりして。
テヘヘ。
ということで、今回筆をとってみたわけでした。
こういう映画、大嫌いな人もいるでしょうけど、あしからず。

 無題
 (結果、人類は助かりますが、パリと上海は消滅ですって。なにか恨みでも…?)


あらすじは、
テキサス州の大きさにも及ぶ巨大隕石が地球に衝突することが判明。その影響は、人類の半分が焼死、もう半分は衝突が引き起こす氷河期により凍死、という最悪なもの。回避方法は、隕石の地表に大穴を開け、そこへ核爆弾を埋め込み、真っ二つに破壊することのみ。そこでNASAは、地表に穴を開けることにかけては右に出るもののない、ハリー(ブルース・ウィリス)率いる石油採掘のスペシャリスト達に人類の未来をたくす」というもの。

同じ時期に上映されていた同じような内容の「ディープインパクト」が、シリアスで大真面目な映画だったのに比べ、まー、こっちは派手でポップで力任せのアメリカンムービーです。
随所に場違いなジョークを挿入し、はっきり言って序盤から中盤にかけては、嫌悪感を感じるほどです。
粗暴で無謀なマッチョイズムな集団がNASAや政府の背広組を馬鹿にするという、立場の逆転が楽しいでしょーというノーテンキさ。
やっぱ見る価値ないなーと思った矢先、空気が変わるのが、やはり小惑星(隕石)に向けてスペースシャトルに乗り込むあたりから。
憂いを帯びたリブ・タイラーの表情の良さもあってか、次第に引き締められていく映画の雰囲気は、ギャップ効果を狙ったのだとしたら見事な展開といえるのかも。

 無題1
 (人類の…というかアメリカの叡智を結集し、大作戦が決行されます)


さて。
映画はここから、一体どんだけのピンチを重ねるんかい、という怒涛の展開に。
なんかあんまりにも不自然なピンチが続くので、現実にこういう作戦を実行する時は、逆にスンナリいくんじゃね? と安心させてしまうほどです。
 
では、覚えている限りのピンチの数々をご紹介していきましょう。
もう知らない人はいないと思うので、完全ネタバレでご紹介。

1.燃料補給の宇宙ステーションが大爆発。   
しょっぱなのピンチから、「何やってんの?」と唖然。
スペースシャトルに燃料を給油するために、ロシア人飛行士のいる宇宙ステーションにドッキングしますが、なぜか給油ホースから燃料が漏れだし、なぜかバチバチと飛び交う火花に引火寸前。
給油ストップのレバーを、マッチョ集団の一人、ベン・アフレックが無理に動かすものだから、あっという間にバキリと折れます。
もしかして…この場面の正しいリアクションって、わっはっは! と笑うのがいいんですかね笑えませんよね。
そもそもなんでド素人のベンにそんな大事なポジションをたくしたの?
直後、ステーションは大爆発。危機一髪で離脱するシャトル。隕石とはまるで関係のない、「派手な場面を作ったろー」なだけの場面作りに、しばし呆然。

2.小惑星(隕石)への着陸が至難。
いよいよ小惑星着陸です。およそ10Gもの圧がかかるスピードで、小惑星を追う形での着陸を試みます。このGも凄まじいレベルですが、無数に浮遊する流星群を避けながらの突進はほぼ不可能ミッション。
シューティングゲームは全く持って苦手な私だったら、あっという間に衝突必至ですな。
映画内でも、2機のシャトルの内の1機は大破し、ベン・アフレックを乗せたシャトルが墜落してしまいます。
もう1機はギリギリの状態で、不時着に近い形で着陸。
しばし交信が途絶え、不安げなNASA。この時の不安さといったら言葉にもできないほどのことでしょう。なにせ、2機とも大破してしまったら、その瞬間に人類のジ・エンド確定なわけですから。
NASAの総指揮官トルーマン(ビリー・ボブ・ソーントン)の胸中たるや筆舌に尽くしがたいはずです。彼(ビリー)の白髪が多いのは、決して5度の結婚を経験しているからではないのです!(…。)

3.不時着場所がカッタイ地盤の鉄鋼脈で最悪。
とにかく核爆弾を地中で爆発させねばなりません。
そのために穴を掘るわけですが、240メートルだったかな、かなり深い穴が必要なのですが、地盤が鉄鋼脈だったためになかなか掘れない。
用意している5個のドリルが次々に壊れます。

4.遠隔操作でもう核を爆破させちゃおうと目論む輩が暗躍。
目標の深さに穴が掘れず、このままではタイムリミットを過ぎてしまうと心配したシャトルの機長が地球へ連絡。
連絡を受けたアメリカ大統領は、もー小惑星(隕石)の地表で核を爆破させろとアメリカ空軍司令官に命令を出します。
地表で核が爆発しても全く効果がない、と分かっているトルーマンは、何とかして爆破を阻止。しかし、核爆弾の時限装置が再び起動し始めた時、ハリー(ブルース・ウィリス)は、停止手段を知っている機長に爆破を停止させるよう魂の説得。いぶし銀の説得。ハリウッドスターオーラぷんぷんの説得。
「俺は失敗なんかしたことないんだぜ」と。
ひぇー、あんな渋い顔色で説得されたら、ダイハツ・ミライースでもなんでも買っちまいそうだぜー。

5.仲間の一人、ロックハウンドが、とち狂って銃を連射。
よく分からんシーンです。
彼はまた、キューブリックの「博士の異常な愛情」の一場面を模して、核爆弾に跨ってもいました。
…笑うとこなの…? こんな時に…?

6.小惑星(隕石)が怒り出す…?
ようやく作戦が大詰めに近づいたところで、突如大地震のように地面が荒れ始めます。
マッチョ集団の一人が言います。「星が怒ってる!!」…ってマジですか?
「王蟲の怒りは大地の怒りじゃ…」の、あの怒りですか? 本当に?

7.核爆弾のリモートコントロール装置が故障。
さあ、爆弾を地中に埋めた。あとはシャトルで逃げ出して、リモートコントロールで爆破させるだけ…ってあれれ? あらー、リモコンが壊れちまってます。あとは手動しかないっす。つまり、一人ここに残って自爆ってことで!
あんだけのひどい不時着をしたシャトルはまだ飛び立てるってのに、なんでそこが壊れるんだ…と一同の慄然とした表情が痛々しいです。
その後のクジ引きで、自爆する役はベン・アフレックに決まりますが、ご存じの通り我らがブルースが代わりにその役目を引き受けます。

8.星が怒っているため、なかなか爆破スイッチを押せずにてんやわんや。
爆破させねばならないタイムリミットが目前なのに、なかなか爆発しない核爆弾。
それもそのはず、ブルースは大地の怒りを買い、あっちゃこっちゃにふっ飛ばされていたのです。
シャトルで脱出した面々、NASAの面々、みんなが相当にやきもきします。
「爆破スイッチ、はよ押せやー!」  
「たらたらすんなやー!」
「怖気づいてんじゃねーだろーな、あの野郎がー!」

リブ・タイラーはその時、そんな心の声が聞こえたとかいないとか。

さ、というわけで、こんな数々のピンチがあったからこそやっぱり単純なもんで、最後に核爆弾が見事に爆発し、小惑星(隕石)がまっぷつに割れ、見事に地球衝突を回避した時の地球上の大喝采シーンは、そりゃもう鳥肌が立つってもんです。これは、本能みたいなものだから仕方ない。
ブルースウィリスの自己犠牲も非常に泣かせました。
皆の喜びを尻目に、憂鬱な表情を浮かべる娘のリブ・タイラー。
今回のミッションで多くの人命が失われましたが、彼女もまた父親をなくしたのです。唯一、結婚を約束した恋人ベンは無事に生還したのですが…彼女の心の奥には父親を亡くした傷がいつまでも残ってしまうかもしれません。いつも一緒にそばにいてくれた父。娘のことをいつも第一に考えてくれていた父。
リブ・タイラーは、空港に到着したベン・アフレックを出迎えます。彼女は、笑顔で彼を出迎えることができるのでしょうか。
空港に現れた彼女は、厳粛にもチャイナドレスに身を包み…う、うん? チャ…チャイナドレス?

こんな時にサービス精神ですか!? 
オヤジ死んでんのに!?
どんな思いでチャイナドレス着るわけ!?
繰り返すけど、オヤジ死んでんのにー!?
見送った時と出迎えた時で人数だいぶ減ってるのにー!?
おやじ以外にもお世話になった人も死んでんのにー!?

というわけでして、まーやっぱり、そのー、本作は、いわゆる、そういう映画だったのでした。
チャンチャン。


無題2
「実は…必ず帰るって約束、守れそうにないんだ」

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「そんな…パパ、帰ってきてよ!」

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「すまない…。ベンに優しくしてやってくれ…」

無題6
「私、今まで嘘をついていたわ」

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「…?」

無題6
「私、パパみたいになりたくないって言ってたけど、私のいい所は全部パパに似たのよ」

無題2
「ありがとう。達者でな…」

無題6
「パパ!」

無題2
(あいつ…オレがいなくて、この先、大丈夫だろうか…。心配だな…)

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「ひゃっほー。カレシ帰ってきた! ラッキー!」

無題
信じらんねぇぇぇぇ!


*とはいえ、EDクレジット中に、結婚式のシーンが流れますが、やはりエアロ・スミスの「I Don't Want To Miss A Thing」がめちゃくちゃ名曲ですので、最後もきっちり感動します。


  

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Posted on 2012/11/18 Sun. 22:44 [edit]

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コメント

 

こんにちわ

楽しい記事で、たくさん笑わせてもらいました v-290

アルマゲドンはコマンドーと同じように、ツッコミならが楽しく愛する映画だと
思っています。
今も、何度目かの見直しをして、ニヤニヤしています。

>リブタイラーのチャイナ服
少し気になったので映像チェックしましたら、着替えのタイミングは
シャトル発射前の親父との会話→発射後のNASA局内 の間で行われていました。
NASA局内が暗い為、また、お出迎えの時は髪型を変えている為、
そのように思われたのかもしれませんね。

>ロックハウンドの乱射
噂話程度ですが、実は「核を自爆させるのはロックハウンドの役」だったらしいです。
ところが、製作中に「タイタニック」が空前絶後の大ヒットしたので、
もっとインパクトを強くする為にBウィリスに変更になったとか、どうとか。
だから、「なんの役に立ってんだ?ロックハウンドって?何で乱射してんの?」というのは
最後の最後で「俺が残って核ボタン押すぜ、俺って最後はいい奴だろ?」というための
伏線だったのです。

本当かどうか?はしりませんが e-445

URL | マシュタ #- | 2014/03/04 20:15 | edit

マシュタ様 

コメントありがとうございます。

ツッコミ所の多い映画って、ほんと愛すべき映画です。
理路整然としていて、真面目にしか語れない映画より、ほんと素敵です。

チャイナ服って、そうかー。全く気づきませんでした。
…とはいえ、その時点でも誰得のチャイナ服!?
地球の危機で、今日にはみんな死ぬかもしれないという時に、
リブタイラーが「今日どれ着よっかなー」とクローゼットとにらめっこしている姿が想像できそうで怖い。

ロックハウンドって、そんな見せ場が用意されてたんですか?
うーん…。
今のバージョンがいいかもしれないですね。
きちんと泣けたし。
どことなくシックスセンスのラストシーンにもつながってるし(?)

URL | タイチ #- | 2014/03/04 23:06 | edit

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まとめ【アルマゲドン】

最後のチャイナドレスの破壊力!    アルマゲドン(1998年 アメリカ映画)   75/100点  

まっとめBLOG速報 | 2012/11/23 00:44

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