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※ネタバレがある時は、必ず<赤字>で標記します。点数の説明はこちら。

私は貝になりたい /家族を想いかえす、意外な良作。 


 私は貝になりたい スタンダード・エディション [DVD]
 私は貝になりたい
 (2008年 日本映画)
 80/100点



<ネタバレです。>


過去の名作ドラマのリメイク版ですが…
あんまり話題になってませんね。
中居が主役だしなあ…、という地雷臭を懸念されているからなのか。

私が以前観たのは、「所ジョージ版」でした。だから、物語の大筋を知っています。
けれど、それでも不思議なくらいハラハラしましたよ。

演出が素晴らしいからでしょう。面白いという表現は適切ではない気がしますが、意外にも、とても良い映画でした。

危惧された中居君の演技も素晴らしかったです。
テレビで見知っていて親しみがある分、苦境に落とされた彼の姿は身につまされました。

これがもっと演技力のある人でも、よく知らない俳優だったら、ここまで感情移入して観られなかった…かもしれません。(もちろん、賛否両論でしょうけれど)

終盤、絞首刑前夜に中居正広がみせるこの世のすべてを憎んでしまった「目」 
その目に、とても直視できないほど恐ろい遺恨を感じました。

そして、その絞首刑シーンは、「ただのタレント主演の映画に終わらせない」というスタッフの意気込みを感じました。『ダンサー・イン・ザ・ダーク』と同じく、しっかりと見せる絞首刑シーンでした。
一般の邦画でここまで見せるとは、驚きです。

この場面の衝撃がすさまじく、エンドロールが終わってもすんなりと立ち上がれない程でした。

ちなみに、エンドロールに流れるミスターチルドレンの「花の匂い」も泣かせます。(EDテーマに有名歌手の曲が流れ、映画の余韻が台無しになることが多い邦画ですが、珍しくミスチルは合うんですよねえ)

実際は、二等兵で絞首刑になった人はいない、などの時代考証を突っ込まれていますが、要は戦争裁判の不条理を描きたかったわけですので、そこはフィクションでいいのかなと思います。
 
だけど。

黒澤明が本作のオリジナル版に指摘したように、果たして、二度と人間に生まれたくないとまで思うものかなあ、という疑問はあります。

家族に対し、「お父さんは二度と人間は嫌です」と手紙を残すのは、残された家族にとってあまりに酷ではないでしょうか。ものすごい悲劇ですが、素敵な妻と子どもには恵まれたわけですから…。

そう…。
妻、仲間由紀恵だし。(「所ジョージ版」の時も思ったものです。妻、田中美佐子じゃん、いいなーって。

月並みですが、平和な時代に生まれたことに感謝する気持ちになれる映画です。
そして、家族を改めて大事にしたいと思わせるのでした。


  

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Posted on 2012/08/30 Thu. 19:49 [edit]

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