素人目線の映画感想ブログ

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ダイハード3 サイモンゲームは必要だったか。 


 無題
 ダイハード3
 (1995年 アメリカ映画)70/100点


「007 スカイフォール」だとか「ホビット 思いがけない冒険」といった話題作が封切られている中、果たして「今さら」この映画の感想でいいのかと、ちょっと心配です。
ですけど、「ダイハード/ラストデイ」の予告編が解禁になったキッカケで、せこせこおさらいを続けております。

*「ダイハード」の感想はこちら。
*「ダイハード2」の感想はこちら。
*「ダイハード4.0」の感想はこちら。


本作は、散々テレビで放映されてきましたから、もはや見たことがない人は非国民です。(言い過ぎ)
「ダイハード」シリーズの第3弾。名作と謳われる第1弾のジョン・マクティアナン監督が再度手がけるということで、当時は随分期待されたはずです。
しかし…
本作の脚本制作は、二転三転します。
本来は「船上」での物語でした。
しかし、スティブン・セガールの「沈黙の戦艦(1992年公開)」に先を越されたため、急きょ脚本を変更したといいます。
そのままであれば、「船」というワンシチュエーションだったわけですが、変更された舞台は、「ニューヨーク全体」となってしまいました。
そのためなのかどうなのか、物語はやや的を絞り切れていないようで、印象に残らない感じに。

あらすじは、「ニューヨークで爆破テロが起こった矢先、犯人から警察署に電話がかかる。ジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)に恨みを持つ、サイモンというこの男は、マクレーンに次々と指令やなぞなぞを出し、翻弄させる。マクレーンは、急きょ相棒となった電器屋を営む黒人のゼウス(サミュエル・L・ジャクソン)とともにニューヨーク中を駆け回る。しかし、サイモンの狙いはウォール街の地下に眠る金塊であり、サイモンは、マクレーンがかつてナカトミビルで仕留めたハンスの兄であった」というお話。


さて、本作はこれまでの「ダイハード」とは、いろいろと様子が異なっております。
良く言えばマンネリ打破を狙ったのでしょうけれど、果たしてそれがうまくいっているかというと…
気付いた限り、その点を書き出してみます。


・ワンシチュエーションではない。
先ほどから言ってます通り、「ビル」「空港」と、これまでは限定された空間での戦いでした。
ゆえに、移動などに時間がかからないため、矢継ぎ早に物語が展開し、ずっと緊張感の途切れない面白味がありました。
しかし、今回は「ニューヨーク全体」が舞台です。
場面はどんどんと入れ替わっていきます。
「ハーレム」「セントラルパーク」「地下鉄」「ウォール街」「スタジアム」「高速道路」「水道トンネル」「船上」…果ては「カナダ国境」です。
セントラルパークを横切る無茶なカーアクションなど、地域性は上手に生かしているように思いますけど、やはりあっちゃこっちゃに移動するため、散漫な印象です。
(個人的に、スパイ映画によくある、世界を股にかけて活躍する大舞台の話より、こじんまりとした空間での話が好きということもありますが)

・孤軍奮闘ではない。
これまでは、「ビル内に一人ぽっち」とか、「部外者のために煙たがれる」といった孤立感がありました。マクレーン一人が(嫌々)頑張っているという印象でしたが、今回はのっけから警察組織の良き仲間たちがいます。
また、序盤からゼウスという電気屋のおやじとバディを組みますので、今回のマクレーンは、皆々様のお力添えを頂戴しながらの活躍です。
ただ、同僚の刑事たちが、失礼ながら、今いちパッとしない。そのため、安っぽい刑事ドラマのような雰囲気になってしまっています。爆弾処理係のチャーリーは、もうちょい丁寧に描けば、もっとキャラがたっていたように思いますけど。お馴染みのFBIも、なんちゃってな登場で、印象がゼロです。

・巻き込まれ型でない。
これまでは、事件勃発の現場にたまたま居合わせたマクレーンが巻き込まれ、「なんでこんな目に…」という運の悪さが特徴でした。しかし、今回の犯人は警察署への電話にて、直々に「マクレーン」の登場をご指名します。
これも、ある意味巻き込まれていることになりますけど、自分の因果が引き起こしたことでもあるので自業自得です。逆恨みですけど。

・敵もいまいち印象的でない。
冷酷な女テロリストが出てきたり、なぜか子供の心配をするヤツがいたり、第1弾同様のマッチョな筋肉系が出てきたりといろいろですけど、こちらも今一つ印象に欠ける様子。
第1弾のボス・ハンスの兄というサイモン(ジェレミー・アイアンズ)は、性格設定がよく分かりません。ゼウスの始末を命じないなど、何かしら甘ちゃんな設定なのか? 警察署にかけた電話では本名を名乗ってるし…マクレーンに渡した頭痛薬のビンの底には、アジトそばの薬局の名前が書いてあるし…。そもそも、警察を攪乱させるために仕掛けた「サイモンゲーム」もよく分からないまま終わっているし…。(小説版では、終盤、マクレーンがサイモンに「逆サイモンゲーム」を仕掛けるという、設定を生かした展開になるようです)
印象に残らないのは、ラストの死にざまが間抜け過ぎるからではないでしょうかね。
第1弾では、ビルからスローモーション大落下。
第2弾では、航空機ごと大爆破。
本作では、ヘリのプロペラが電線に絡まってあっさり墜落…。
市街地でのヘリの低空飛行は、ダメ、絶対!

無題5


さて。
以下は、まあどうでもいいことですけれど…

・マクレーンの奥さん、ホリーが登場しない。
まさかの電話出演のみ。
マクレーンとは不仲で、マクレーンは仲直りをしたがっていますが煮え切りません。
その姿を見て、ゼウスはホリーに電話をかけろと催促します。
素直に応じるマクレーンですが、ホリーが電話口に出るや否や、敵のアジトを示す手がかりに気づいたため電話をほったらかします。仕事一筋に生きる男マクレーン。奥さんは怒ってるでしょうが、いつかきっと分かってくれるさ。いや、無理でした。

無題1
(こんなーこーとー)*第1弾

無題2
(あんなーこーとー)*第2弾

無題3
(あーったーのーにー)


・うざいテレビレポーターが出ない。
第1弾と第2弾に登場したレポーターが出てきません。なかなかのお邪魔虫キャラで、これまで間接的にマクレーンの邪魔をしたり、現場を混乱させたりしてきました。毎回ホリーに殴られるというオチでしたけれど、ホリーの出演がないことに連動したのか、こちらもカット。(wikiによると、テレビレポーターの存在があると、敵側の犯行が簡単に露呈して物語にならないためだとか…)

・クリスマス設定じゃない。(EDテーマが「レット・イット・スノウ」じゃない)
今回は真夏です。
極寒の中での、タンクトップなマクレーンの痛々しさが良かったのに!(鬼畜)
こんな日に、こんな目に! …というトホホ感がないのは、ちょっと寂しい設定です。
クリスマスのイベント的な雰囲気も、良い味わいだったことだし。
お決まりのセリフ、「メリークリスマス」に代わるものもなかったし。


ということで、なかなか新機軸なシリーズ第3弾のはずなのに、失速感の否めない本作ではあります。が、見どころもないわけではなく、アクションシーンはばっちりと見せつけてくれます。
個人的に好きなのは…
・エレベーター内での銃撃シーン。
敵とは気づかず、殺意満々の4人の敵に囲まれたままエレベータで地下へ降りて行きます。
途中、偽警官の警察バッジが同僚刑事のものだと気づき、(6991は、同僚刑事のバッジ番号。同僚刑事から、いつもこの番号の宝くじを買うと聞いていたことで覚えていたのは、見事な伏線!)すかさず銃撃。まさに電光石火の名シーン。けど、4人全員が敵だと決めつけてもいいものか!? ま、それが映画だ!

無題6


・車をクルリとターンさせての銃撃。
ゼウスに車のスピン防止(?)装置を外させて、思いっきし180度ターンをかまし、追っ手を正面から銃撃。
シンプルだけど、かっこいい!

・水道トンネルからの脱出。
敵が仕掛けた水攻めからの脱出シーン。というか、水に押し出され、噴水のように地上へ吹き上がるマクレーン。前作にも、似たアングルでの脱出シーンがありました。
たまたま目撃するゼウスの唖然とした表情が良かった。
マクレーンが、主人公ながらも無様な目に遭うというシリーズ恒例の場面があって良かったなあ。

全体的には、「サイモンゲーム」の中途半端さなど残念な感じではあります。けれど、なんだかんだと次回作を期待させるのは、やはりシリーズに漂う特別感があるからなのでしょう。
最後に、マクレーンが仕掛けられる「サイモンゲーム」の一つ、ポリバケツクイズをご紹介して終わります。

無題5


「5ガロンの水が入る容器と、3ガロンの水が入る容器がある。この二つの容器を使って、きっちりと5ガロンの容器内に4ガロンの水を入れよ」という問題。
正解はこちら(反転で)
まず、5ガロン容器に水を一杯入れ、その後、3ガロン容器にいっぱいまで水を移す。これで、5ガロン容器内に水が2ガロンあることになる。続いて、その2ガロンをからっぽにした3ガロン容器内に全て移し、再度5ガロン容器に水を一杯に入れる。そして、今2ガロンの水が入っている3ガロン容器に水を1ガロンのみ移すと、5ガロン容器には、4ガロンが残る
という答え…

……。

うん。
やっぱ、いらなかったっす、こういうの!




  

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Posted on 2012/12/18 Tue. 23:52 [edit]

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