素人目線の映画感想ブログ

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※ネタバレがある時は、必ず<赤字>で標記します。点数の説明はこちら。

ダイハード /何度見ても面白いってすごいことだ。 


 無題
 ダイハード
 (1988年 アメリカ映画)90/100点


*「ダイハード2」の感想はこちら。
*「ダイハード3」の感想はこちら。
*「ダイハード4.0」の感想はこちら。


シリーズ5作目『ダイハード/ラストデイ』の公開も決まった、まさにアクション映画の金字塔的存在の第1弾『ダイハード』
第一弾のあまりの出来の良さに、新作が作られる度にファンを納得させられないでいると言われます。
では、この1作目がいったいどれほど優れていたのかを、今更ながらおさらいしてみようと思います。
 
改めてじっくり見ると、突っ込みどころもあれど、最近の映画にはない見事な展開に感心し、やはり面白かった。
ほとんどの場面を覚えているのに全く飽きないのは、それほど優れているということでしょう。 

まず、なんといっても、これ。

ブルースウィリスに髪の毛がある!(そこ!?)

確か『ダイハード4.0』からスキンヘッドなんですよね。
だから、『4.0』の主人公はダイハードっぽくないと思ったのかもしれません。(そこ…?)
『3』までのかろうじて髪の毛が残ってる感じが、生え際往生際の悪そうなダイハードの主人公っぽくていいのです。(やっぱり、そこだ!)

あらすじは、「ニューヨーク市警のジョン・マクレーン(ブルース・ウィリス)は、ロスにある奥さんの勤める会社のクリスマスパーティーへ出かける。そこへテロリストが乱入。奥さんのホリー含む、30人が人質となり、たまたま難を逃れたマクレーンは、一人テロリストたちと戦う。」というお話。


<完全ネタバレです。>


本作は「多勢の犯罪組織にたった一人で立ち向かう」というアクション映画の王道スタイルを確立させました。
以後、スティーブン・セガールの『沈黙シリーズ』など、数々のアクション映画がこのスタイルを踏襲したのです。
そして、本作の大きな特徴は、物語が「ナカトミ・ビル」の中だけのワンシチュエーションで展開されるというところ。
無駄に全世界を飛び回ったりしません。そこがいい!

なぜかっていうと、やはり狭い行動範囲なので、敵との距離が常に近いわけです。そのため、ビル内をこそこそ動き回るマクレーンが、いつ敵と遭遇するかわからないという緊張感があります。
おまけに、物語の舞台が変わらないことで、緊張感が一切途切れません。131分と長い上映時間にもかかわらず、ちっともだれることなく、ずっと画面に引き込まれっぱなしなのです。

けど、たまに隠れ場所を見つけて一服したり、適度な休憩タイムがあって、観客もほっと一息つけるという巧さ。
観客の心理を操縦する監督ジョン・マクティアナンの手腕に舌を巻きます。

マクレーンが、「ついてねえ…」と愚痴りながら戦う姿も斬新でした。
どことなく銃の構え方も、まだたどたどしいような気もするマクレーンですが、まさかこの十数年後に、戦闘機相手に戦う(『4.0』にて)まで成長するなんてねえ…

今度の新作では、どうかそんな馬鹿なことしませんように!

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 (展開もスピーディーなら、マクレーンもかなり機敏)


敵役も魅力的です。
組織のリーダー・ハンスを演じるのは、アラン・リックマン。なんと最近知りましたけど、『ハリーポッター』のスネイプ先生です。イギリス人俳優らしい、紳士な雰囲気で悪を演じます。
時に人質の要求を聞き入れたり、時に冷酷に人質を撃ち殺したり、時に人質のフリをしてみたり、時にビルからスローモーションで落っこちたり。ボスなのに、よー働いてるなあ!

人質全員を始末するつもりなので、とんでもない外道ですが、人質の中に「妊婦がいる」と聞いて「まじぃ…?」って顔したり、うっとおしい人質を部下が「始末しようか?」と問うと、小刻みに首を横に振ったりするところに、人間性が垣間見えます。意外にもこの犯罪組織の中で、もっとも表情豊かな悪人なのです。
 
だからこそ。
敵側が難攻不落の金庫室をついに開けた時、BGMのベートーベン「第9」もあいまって、ハンスの「やったよ…」という表情には、とてもカタルシスがありました。
敵の一人が「メリークリスマス」と呟いた時、ちょっと鳥肌立ちましたよ。
敵側にも塩を送るような演出がニクいね。

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 (金庫室が開いた瞬間。敵側もいい顔します。)


他にも、脇のキャラクターたちが印象的なところも良いです。
マクレーンと無線だけで結ばれた黒人の相棒・パウエル巡査は、「かつて13歳の子供を誤射してしまい、それ以来銃を抜けなくなってしまった」という唐突感の否めない過去のトラウマ話をマクレーンにしますが、その前フリを無駄にしてたまるかと言わんばかりに、きっちりラストシーンに大活躍するあたりがいいですね。

途中であらわれるFBIの黒人と白人も、エリートっぽさ満載で、印象に残ります。
黒人FBI「どれくらい死ぬかな?」
白人FBI「テロリストは全員。人質は25%くらいかな?」
黒人FBI「いい線だ」
この二人、人質救出よりもテロリストを射殺することばかりに躍起になっています。
彼らもまた、このフラグをきっちり回収してみせます。いい仕事した。
 

・もちろん、アクション場面がスペクタクル!
ビルの屋上が大爆発する場面は、目が点になったものです。
あれからたくさんの爆破シーンを映画で見てきましたが、今見ても本作の爆破シーンが一切衰えて見えないのは、爆発の派手さ以上に、カット割りとか人の動きとかにカッコ良さがあるからでしょう。
屋上大爆発と同時にマクレーンが屋上からダイビング。
体につなげた消火栓ホースで宙ぶらり。
ビルの窓を蹴って窓から離れながら、銃で窓ガラスをぶっ壊して部屋へ飛び込む。

この流れの、カッコいいことといったら!


あと、印象的といったら、敵のボス・ハンスが屋上から落っこちるシーンも脳裏にずっと残っています。
昔ウッチャンがモノマネしてました。
驚いた表情をし、スローモーションでゆっくり落ちていく場面。
何でも、撮影時に監督がわざと打ち合わせとは違うタイミングで落としたので、あれはマジの驚き顔なんだとか。

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 (「あんときゃ、マジでびびったよ」と語るアラン・リックマンさん)


さて、微笑ましい突っ込みどころもいくつかご紹介。

・無線機の使い方。
基本、無線機での会話は、敵もマクレーンもお互い筒抜けのはずなのに、マクレーンは無線機で、「なにやってんだ! 警官を突入させるんじゃねー!」と警告してます。
それ…、敵に聞かれてるんでは?

・敵の一人が、作戦に大事な起爆剤を抱えたままマクレーン探し。
マクレーンに奪われて焦りまくる敵側ですが、そんな大事なものをなぜ抱えたままマクレーンを探しに?

・さっさと撃っちゃえよ。
弟を殺され、死ぬほどマクレーンをぶっ倒したい敵が、マクレーンを見つけても銃を突きつけるだけ。
いったい何の躊躇なんだ!? アクション映画の定番の突っ込みどころですが。

・敵側の作戦がかなり運まかせ。
電磁ロックされた金庫室の7番ゲートを開けることが至難なのですが、FBIが、テロリスト対策でビルの総電源をシャットダウンすることで開いちゃった! これも作戦のうち? だとすると、必死な思いで警察に事態を知らせたマクレーンの努力は、敵側の思惑通りだったわけですな。
あと、包囲されているビル内からテロリストたちはトラックで逃げるつもりだったらしいけど、どうやるつもりだったのか…?

・マクレーンがビルを破壊。
仕返しだ! とばかりに爆弾をビル内で爆破させるマクレーン。
あの…、念のため確認させてください。あんた人質いるの忘れてないよね?
 
といった愉快なツッコミどころがちっともマイナスにならないほど、本作は、ほんとに痛快の大傑作。
たしかにこんなに優秀な先代を、『ダイハード5』が果たして超えることができるというのか…。
私は、それは難しいと思っています。

だって予告編見たら、
早速マクレーンがスキンヘッドだもの。(はい、そこでした!)


  

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Posted on 2012/10/26 Fri. 08:18 [edit]

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