素人目線の映画感想ブログ

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チャイナタウン /その時、すべてが闇に沈んだ。 


 チャイナタウン
 チャイナタウン
 (1974年 アメリカ映画)  80/100点


だいぶ昔、テレビで探偵業を紹介する番組がありまして。その中で探偵の小ワザの一つ、「調査対象者が何時に現場を離れたか、張り込まずに確認できる方法」ってのが紹介されていました。
それは、「停車している対象者の車の後輪そばに、腕時計を置いておく。そうすれば、対象者が車を発進させた瞬間に時計が壊れて止まるので、時間を確認できる」というものだったのですが…

それ、本作がネタ元だったんですね。
だから何だってワケではないですが、個人的に、おっ!あの時のあれやん! ってなったもので。

ということで。

たまに古い映画が観たくなります。それで、何の脈絡もなく本作を鑑賞。
「チャイナタウン」と聞くと、泰葉の「フライデ~、チャイナタ~ン♪」を思い出してしまいますが、
一切関係ありません(当たり前)。
本作は、優れた脚本の映画として大変有名です。監督ロマン・ポランスキーの初期の名作としても名高い。
で。
こういう映画は…、本ブログのように、おちゃらけてツッコミを入れてやろうとする姿勢だと、実に書きにくいです。どうしたって本作は、とても丁寧で、格調高くて、非の打ちどころがないものだから。
ある意味、「つまらない」…と言ってしまうと誤解を招きますが、結末を除くと、探偵映画の常道を突き進む印象でした。

チャイナタウン1


舞台はロサンゼルス。そして物語が進むにつれ、暗黒に浮かび上がるのは、チャイナタウン。そして痛々しい暴力や思いがけない人間関係の闇が…って、やっぱり泰葉と小朝の件みたい。
…否、本作はノワール一色の傑作なのです。

さて。

主人公ギテス演じるジャック・ニコルソンのタフガイさに目を見張ります。
彼が自分の流儀において、「騙されたまま、黙っちょれるかい」と憤慨し、水道局にまつわる事件の闇を暴こうと奔走します。
途中で黒幕から幾度も危険な目に遭わされても、決して逃げ出さないカッコよさ。といっても、鼻を切られる場面はショッキングです。
けれどその直後には、「鼻づまりが治ったぜ」と言ってのけるシャレっ気がニクい。

ただ、物語に分かりにくさを感じる時もありました。
人間関係が複雑なわりに、それぞれの人物があまり印象的に絡む場面がないもので、誰が誰とどんな関係だったっけ…? と時折混乱します。

さらには、被害者の呼び名が、序盤はモーレイだったのに、途中からホリスに変わったり、途中でモーレイ夫人が偽モーレイ夫人と同じ衣装で出てきたりするものだから、な、な、何のトラップ…?とドキマギ。

チャイナタウン2


とはいっても、脚本のお手本と言われる本作ですから、伏線の回収はバッチリ。
推理サスペンスにふさわしい、真実が現れた瞬間の「そうだったか!」の場面も爽快。
車のバックライトの片方だけを割って夜の追尾をしやすくする探偵の小ワザが、その先の悲劇を暗喩しているのもゾワっときます。

そして。
ヒロインであるエヴリン(フェイ・ダナウェイ)が頑なに隠していた秘密の重さ。
物語は終盤に近付くにつれ、チャイナタウンの闇に呑まれていきます。
ラストシーンの哀しみ。
「クラクション」が悲劇を奏でた時、それは、妻と子を殺された信じがたい経験を持つポランスキーの叫びのようにも聞こえるのでした。

それまで順当な展開だったのに、呆然となるほど衝撃的な結末が待っているとは。

小朝も映画も、お後がよろしくないようで。


 

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Posted on 2017/04/25 Tue. 23:42 [edit]

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