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パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊 /最後じゃないんでしょ? 


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 パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊
 (2017年 アメリカ映画)  81/100点


なんとなく、夏恒例の!って感じがしますけど、前作から6年も経ってしまったようですね。
実を言うと、このシリーズは結構好きです。子どもから大人まで楽しめる、まさにグウの音も出ないエンタメだと思うのです。評判を見ていると、『1』は上出来、『2』以降で失速…、という意見をよく耳にします。けれど、先日から毎週テレビ放映している過去作を見て、改めて思います。私は『2』も『3』も好きですねえ!

とにかく、見ていて楽しい! 
これに尽きます。
まず本作の感想の前に、本シリーズの魅力を簡潔に、書き出してみます。

海賊1


・ジョニーデップの最高傑作キャラ。ジャック・スパロウ!
ジョニー・デップだからこそ生み出せたであろう、泥酔キャ―、…飄々とした掴みどころのないキャラクターです。近年の映画史にみる奇抜メイクなキャラクターの中でも、ヒース・レジャーの「ジョーカー」に匹敵する魅力だとさえ思います。
海賊モノの主人公といっても、単純な『熱血漢』みたいなステレオタイプではなく、『いい加減』で、『裏切り上等』で、『間抜け』っぽい感じを見せておきながら…、剣を抜けば、隠した爪のごとく凄腕。まるで、「中村主水」を彷彿とさせるのです。あまりに役にのめりこんでいるのか、普段のジョニーデップが、まるでジャック・スパロウそのものに見えるなんて、なんて素晴らしい役作りでありましょうか!(皮肉)

海賊


・魅力的なキャラクターたちと、抜き差しならぬ人間関係。
これが、最大のお気に入りです。ジャック・スパロウには、たくさんの仲間がいます。エリザベス(キーラ・ナイトレイ)やウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)、そしてバルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)。いずれも、魅力にあふれた人物像です。これらキャラクターたちが、共闘しながらも、腹の中では虎視眈々。同じ海賊モノの『ワンピース』が描くような「仲間の絆」なんて糞食らえっ! ってくらい信用ならない人間関係が、逆に楽しくって仕方ありません。そう、彼らは所詮、私利私欲にまみれた『海賊野郎ども』なんです! 海賊でないエリザベスやウィルたちも、ジャックの影響か、次第に腹黒さを見せていくのがいい! それぞれの思惑のバラバラさといったら、『4』からは何人かシリーズを離脱しちゃうほど!(皮肉)

それにしても、『1』でラスボスだったバルボッサが仲間になるってのもまた、胸熱なドラゴンボール展開じゃありませんか。『3』の終盤では、大合戦中に、エリザベスとウィルの結婚式の神父役をかって出るなんて。もともと命のやり取りをしていた相手が、戦いながら、「本日お集まり頂いたのはー! 若い二人の門出にー!」 なんて、にやけてしまうほど素敵な大団円ですよ。

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・ド派手で、凝りまくったアクション。
本来、「海」を舞台にしたアクション映画はコケるのが定番だそうです。海上でのアクションを魅力的に描くのって、難しいのかもしれません。しかし、本作で描かれる海上アクションは凄いです。大砲の撃ち合いで船が吹き飛ぶ描写もさることながら、一つの人物のアクションの終わりに、次の人物が現れて動いて…、って文章じゃうまく表現できないけれど、流れるようにテンポのいい合戦は見応え十分。
海上ばかりではなく、陸上でのアクションもとても凝っています。『2』で魅せた、転がる水車の中での三つ巴の剣劇なんて、唸るほどの巧さ。

で。

ストーリーがご都合主義だとか、唐突とか、複雑でイミフ…とか、いろいろ突っ込みどころもありますが、そんなのは気にしない!
これほどアトラクションムービーとして優れた映画は滅多にありません。人が軽々と死んでいく描写も気にしない!

だけど。

シリーズ失速は、やはり『4』でしょうね…。
何より、前述したようにエリザベスとウィルが脱落。エリザべス役のキーラ・ナイトレイいわく、「もう、十分ね」と至極もっともな降板理由です。そう。正直、物語は『3』で終わったのです。『4』はまさに出がらし状態。個人的お気に入りのバルボッサが活躍するからまだ見られますが、あれだけ壮大に終わった後の物語としては、急速にしぼんだ感がぬぐえませんでした。

さて。

それでは、シリーズ最新作である本作の感想です。
<思い切って、ネタバレで書きます!>

最期の海賊2


全く期待しないで観に行きましたけど…、まあ…、思ったよりは良かった。

という感想です。

盗み出そうと引きずった金庫が壁に引っかかり、建屋ごと町中を引き回すアクションは、まるでだんじり祭りのような迫力。
ジャックがかけられたギロチン台が吹っ飛んで、回転するたびに刃が寸止めされるというアイディアも、おかしくって抜群です。

ただ。

物語は、どうしても「こじんまり」とした印象をぬぐえません。しょっぱなから、ウィル・ターナーが出てきたので、おおおお! 結構やる気か! と期待を膨らませたのですが…。次に出てきたのはエンディング…。エリザベスにいたっては、エンディングのみでセリフなし。そんなんだから、熱い抱擁を交わす二人を見ても、ちゃちゃっと出演して、こんなに熱い演技が出来るなんて、俳優さんって凄いなあ…、という冷めた感想でしたよ。オマケ程度の出演をされると、かえってシリーズの失速感を助長します。

最期の海賊4


この…、どうしても拭えない、「もう終わってる」感は、やはりキャラクターの喪失感が大きいのです。ジャックやバルボッサにウィル、そしてエリザベスの絡み合いが面白かったシリーズなのだから。新キャラクターは出てきますけど、真面目くさった雰囲気ばかりで、かつての騙し合いの面白さがありません。そりゃあ、新ヒロインはエリザベスに負けず劣らずの美人ですけど…、個人的に言えば、『ドラクエ5』で言うところのフローラって感じ。ビアンカを選んだこっちとしては、ちょっと違うんだよねー!(どうでもいい)

それに加えて、バルボッサの退陣もなかなかショックでした。急に取ってつけたような親子設定を取り出し、よく分からないまま親子愛を描かれても、付いていけなかったものです。今回、ずっとラスボスにコケにされていたバルボッサの最後の一矢は、待ってました! の見せ所だと思うのですが、肝心の物語が巧く語られていないので、響きません。もったいないなー。

そう。正直、終盤は眠かった。ノレなかったのです。ジャックの若き日が出てきたって、ただ過去のワンエピソードが語られるだけ。宣伝では、まるで出生の秘密が明かされるほどのことを言ってましたけど(とくに知りたいとも思わないけど)。

最期の海賊3


それでも。

おなじみのテーマがかかると、パブロフの犬のように盛り上がるのは確かです。
ジョニー・デップがプライベートでも役作りに専念したような(皮肉2回目)、ダメさ加減に拍車がかかったジャックは、もう存在だけで笑わせられる大物芸人の域です。凶悪な敵を、おちょくるようなアイディアで煙に巻く姿がもう、楽しい楽しい。
だもんで。
このままシリーズが終わってほしくないな…、という気持ちは俄然あります。

最期の海賊


で。

驚いたあ…。
エンディングでは、なんと次回作に続くような示唆が出てきます。しかもそれは、ウィル・ターナーとエリザベスに絡んでいるようではありませんか!(『2』『3』での宿敵デイヴィ・ジョーンズが映っていましたね)
誰だ! 「最後の海賊」とかタイトルに銘打った奴はー! そもそも、原題には全くそんなこと書いていないもの。
聞くところによると、すでにジョニー・デップは第6作目出演の契約をしているというし、Wikipediaによると、まだ2作は作るって! なんだよ、単なる最終回サギだったのか。

んで、その次回作は、2019年か、2020年とか。
次こそ、どうか原点キャストで臨んでほしいものです。(バルボッサどうなる!?)

まだまだジャック・スパロウは船を降りません。お宝を求めて、海賊業は続くのです。なにしろ、ジャックもジョニーも、借金返さなきゃいけないんだもんね(皮肉3回目)。


※かと思いきや、今度はプロデューサーであるジェリー・ブラッカイマーが、「続編予定はない」と断言したというニュースが飛び込んできました。う~ん…、果たして?

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Posted on 2017/07/04 Tue. 22:53 [edit]

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