素人目線の映画感想ブログ
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ミッション:インポッシブル3【感想・レビュー】トム、またも嫁を覚醒させる。

ミッション:インポッシブル3
(2006年 アメリカ映画)
85/100点
アクション映画好きってわけじゃないけど、何故かこのシリーズには注目してます。
本作の特徴の一つは、毎回雰囲気がガラっと変わる多様性ですかね。『1』ではデパルマのトリッキーな映像が見ものだったし、個人的に嫌いな『2』では、ジョン・ウー節のいわゆる「カッコつけ」で色づいてました。
そう…。
『2』はクドくって、濃くって…。あれ…? 変な方向に行っちゃったゾと思っていたところ、本作『3』で正統派スパイアクションに戻ってきたから、嬉しかったものです。
しかも監督は、気鋭のJ・J・エイブラムスをもってきた! なんだ「J・J」って!雑誌か! なんて言ってはいけないほど、信頼感のある気鋭の監督です。

本作の特徴を一言で言うと、「王道」 J・J・エイブラムスって、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』の時も、無難に置きにきたなと言われてました。そういう意味では、シリーズの再スタートが得意なのかもしれません。
だけど、見応えは十分です。目新しさはなく、夫婦愛をふりかざす受け狙いも見え隠れしますが、さすがの安定感。実は、個人的には本シリーズで一番好きです。
あらすじは、「一線から退いていたスパイ組織のイーサンは、教え子の死によって現場に復帰。ターゲットのデイヴィアンの拉致に成功するが、敵の強襲により逃亡される。その上、イーサンは新婚の妻をさらわれてしまう…」という物語。

なんと冒頭では、主人公:イーサンがすでに囚われているところから始まります。巧いです。序盤から食いつかせます。目の前には、もう敵のボスがお目見え。
今回の悪玉:デイヴィアンを演じるのは、フィリップ・シーモア・ホフマン。
ホフマンがトムに迫ります。
「『ラビットフット』の在処を言え」と。「渡したでしょーが!」と焦るトム。「奥さん撃つよ」とホフマン。奥さんも一緒に囚われているのです。「あー、はいはい! わかりましたわかりましたよー! いやあ、君には勝てま へん! 参った参ったこの通り! はいはい知ってますよ。ええと…、あの、そう! パリだよ! パリにあるんだ!」
「奥さん撃つよ」
「ノーー!!!!!! テメー! 〇スゾーーー!!! …あ、いや、すんません! 思わず熱くなっちゃったけど、大丈夫大丈夫! あのね、冷静になりましょーね。お互いにね。アンガーマネジメントっつってね。頭に来て6秒待つのが大事っつってね。冷静に話し合いましょーよ。はいはい。分かるよー。『ラビットフット』でしょー。よしきた、こうしよー! ぼ く が 盗み出してあげるよ! ご安心。任せてちょー!』
この場面、何故か笑えます。パニくって喋りまくるトムと、その様子をじっと見つめているホフマンは、さながらハライチ澤部とハライチ岩井。

で。
この冒頭から分かる通り、本作はなかなかハードボイルドです。特に、捕えたホフマンを一瞬で奪われる敵の凄まじい攻撃力におののきます。さすがのトムも、ミサイルには敵わない。この橋の攻防戦は、大層見応えのあるアクションシーンです。
しかし、あれほどの軍勢を動かせる大物の割に、ホフマンの最後辺りは地味でした。『ローグネイション』でも思いましたけど、どうして、最後にはボスがわざわざ出張るのか? 悪の組織にも、人出不足の問題が。
それと。
「パートナーが連れ去られる」という展開は、ありきたりです。だけど、前回鑑賞した『ザ・ファーム』同様、なぜかトムの嫁が大活躍。どうもトムには、嫁を覚醒させるパワーがあるようです。
とはいえ。
いきなり銃の使い方を教えられる嫁の戸惑いたるや。コンビニのバイトの初日から、発注を任されるようなもんですよ。
でも。
これ以降、本シリーズからトムの嫁は姿を消すことになるのです。改めて今回の結末を観ると、『4(ゴースト・プロトコル)』の彼らの姿は、とても寂しいですね…
・ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコルの感想はこちら。
・ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイションの感想はこちら。
ミッション:インポッシブル/フォールアウトの感想はこちら。
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コメント
はじめまして!
3作目も好きですが、次作の『~ゴースト・プロトコル』は、
ツボにはまって、映画館で2回観てしまいました。
「コンビニでのバイトの初日から、発注を任されるようなもんですよ。」
トムの嫁さんの例えが素晴らしかったです!
ようかん 様
コメントありがとうございます。
ゴースト・プロトコルも面白いです。
比べて、『3』は遊び心が希薄かもしれません。
やたらハードで、そして夫婦愛だなんて、ベタな王道やってますから。
だけど、『2』がイヤだったもんだから、『3』の軌道修正が心底嬉しかったのです。
URL | タイチ #- | 2018/06/08 21:16 | edit
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