素人目線の映画感想ブログ

映画文法は気にせず、素人感覚で、楽しく映画の感想を書いていきます!

パルプ・フィクション/映画史は、ここから新しく始まる! 


 無題
 パルプ・フィクション
 (1994年 アメリカ映画)
 98/100点



※今回は、以前の記事の<前半><後半>を足して、若干編集したものです。

クエンティン・タランティーノ2作目にして、世界を驚愕させた本作。 カンヌ映画祭でグリンプリを獲得し、それ以後の映画に多大な影響を与えました。

はっきり言って、映画史が『パルプ・フィクション』以前・以後に分かれるといっても過言ではないほど、傑作だと思っております。

低俗小説のような複数の物語が微妙に絡んだ描写、時間軸を自在に操った構成、驚くほど印象的なセリフ、抜群のセンスが効いたバイオレンスやシチュエーション、愉快なキャラクターたち。

これは、不思議の国のマフィアたち。

順を追って書いていきます。 感想というより、大好きな映画なもんで、全てのストーリーを書き出しているに過ぎません。


<完全ネタバレでお送りします>


・オープニング

無題1
ハニー・バニー(アマンダ・ブラマー)「I love you,Pumpkin.」
パンプキン(ティム・ロス)「I love,Honey Bunny.」
「Everybody be cool,this is a robbery!」
ハニー・バニー 「Any of you fukin`pricks move and I`ll execute every motherfuckin` last one of you!」



ファミレスでだらりと時間を潰しているように見える不良カップル。 その会話は、何とも専門的な強盗のお話。

商店への押し込み強盗は、店主のショットガンの返り討ちにあってしまうと嘆く男に対し、女は「殺しは嫌だわ」と可憐な(?)言葉で返します。「でもカタギも嫌だわ」と直後に、ぎろりと男を睨む。

男は提案します。
「こういうファミレスは保険に入ってるから、無駄に抵抗しないんだよ」
「わお、頭いいじゃん」と女。 「今からやんのよ、すぐここで」
途端に二人が豹変します。 「ちょっと強盗してく?」ぐらいのカジュアルなノリで始まる強盗シーンの勢い上等! 良い子はマネしちゃだめだから!

ハニー・バニーの豹変した声色が面白い。
その直後、今や誰もが知っている名曲「MISIRLOU」が響きわたり、クレジットが始まるカッコ良さといったら!

無題2
ビンセント(ジョン・トラボルタ)「They call it a Royale with Cheese.」
ジュールス(サミュエル・L・ジャクソン)「what`d they call a Big Mac」
ビンセント「Well,Big Mac`s a Big Mac, but they call it Le Big Mac」



オープニングの強盗シーンから一転、すぐに別の場面に移ります。 車でどこかに向かうマフィアの手下二人組。 ヨーロッパ帰りのビンセントが、相棒のジュールスにおみやげ話を聞かせています。

「ビッグマックのことを、ル・ビッグマックって呼ぶんだぜ~」と、おもろいのかどうかよく分からない話ですが、ケラケラと笑う二人につられて頬が緩みます。

凶悪なマフィアの手下には、この時点ではあまり見えません。

目的地に向かいながら二人の会話は続き、ビンセントがボスの奥さんを接待するという話に。

ジュールスは警告します。「気を付けろ。以前ボスの奥さんをマッサージした男は、窓から突き落とされたぞ」 と、ビンセントをぞっとさせます。
「それ以降、言語障害が治らない」
さらにぞっとさせます。
もちろん、これ伏線です。


無題3
ジュールス「Ezekiel 25:17.The path of the righteous man is beset on all sides by the inequities of the selfish and the tyranny of evil men.Blessed is he who, in the name of charity and good will, shepherds the weak through the valley of darkness, for he is truly his brother`s keeper and the finder of lost children. And I will strike down upon thee with great vengeance and furious anger those who attempt to poison and destroy my brothers. And you will know my name is the Lord when I lay my vengeance upon you.」

ビンセントとジュールスは、ボスの金を持って逃げたチンピラを追っていたのでした。 ここから、ジュールスの「ヤバイ」存在感が浮き上がってきます。

穏やかならぬ眼力を放ったまま、炭酸飲料を一気飲みしたり、 「ファッキングなお利口野郎だ」と褒めながら震え上がらせてみたり、 チンピラの一人が「言い訳」を始めるや、「ふむふむ」と聞いてるふりしてチンピラの仲間をあっさり撃ってみたり。
「ん? すまん。今何かしゃべってたか?」

もう何も言えなくなるほど、怯えきったチンピラなのであります。 タランティーノ監督は、恐怖の煽り方が巧い。

「マーセルス・ウォレス(ボス)は、商売女か!?」 とわけの分からない問いかけを始めるジュールス。 「え? え?」 とチンピラが戸惑うと、「英語がわかんねーか!」とブチギれます。言いがかりですやん。

チンピラがかわいそうになってきます。なんかチンピラって顔してないしね。不思議なキャスティングです。

そして、ジュールスは処刑を実行。 この場にふさわしいという聖書の一節を唱えながら。 それが上記のセリフです。

当時はブームでしたから、このセリフを覚えたりしたものです。
「イジュキュエル、トニファーイブセブンティーン…」って具合にね。
「…グレイトベンジェンスエン、フューリスエンガー…」って具合にね。
「…エニュウィノー、マイネイムイズアロー、フェナイ、レイマイベンジェンスアポンニュー」って。

処刑直前に決め台詞を述べるというのは、千葉真一の「ボディーガード牙」という映画のオマージュらしいですが、マニアック過ぎて分かりません。

第1章 ビンセント・ベガとマーセルス・ウォレスの妻

無題4
司会者「Young lady, what is your name?」
ミア(ユマ・サーマン)「Missus Mia Wallace.」
司会者「And, uh, how` bout your fella here?」
ミア「Vincent Vega.」
司会者「All right, let`s see what you can do.Take it away!」



第1章のしょっぱなは、ブルース・ウィリスの正面から始まります。 マフィアのボスから「ボクシングの八百長」を依頼されるボクサー・ブッチです。
「プライドなんて、糞喰らえだ!」 というボスの説得に、「八百長を了承」してみせるブッチなのでした。

そこへビンセントが現れ、ブッチに絡みます。 「何見てんだ、あほ野郎」と、子供並みの悪口を、何の前触れもなくブッチに浴びせるビンセント。
これもまた、この先の伏線でした。

ビンセントは、先の話で出てきた通り、ボスの奥さん・ミアの接待に出掛けます。ミアの家に到着すると、 別室からマイクを通してミアが出迎えます。 ミアは、ミステリアスで無邪気な女性として描かれます。

場面はレストランへ。
タランティーノの趣味全開、「僕の考えたレストランの内装」とばかりに、映画オタクな作りになっております。 きっと将来、こんなレストランを経営したいんでしょーなー。

タランティーノ作品の特徴ですけど。
しっかり作り上げたセットを「隅々まで映したい願望」のままに、店内をうろつくビンセントの背中を、カメラは追っていきます。 『レザボアドッグス』でもあった、「空間」を存分に伝える撮影です。

マリリン・モンローのような店員のスカートが舞い上がったり、給仕たちが、映画のキャラクターになりきって動き回っています。 確かに、「あったら行ってみたいこんな店」に、見事に仕上がっているのがすごい。

無題6

このレストランシーンは、ホントに摩訶不思議です。 緩慢な時間が流れるのに、退屈しないのは一体なんでしょう。 バニラシェイクが5ドルもするのもなぜなんでしょう。でも「a pretty fuckin` good milkshake」なんです。飲んでみたいな。

映画史上で言えば、『天空の城のラピュタ』の「目玉焼きが乗ったパン」に勝るとも劣らぬ、すげー魅力的な食べ物です!

オープニングでは散々饒舌だったビンセントですが、やはり初対面のミアには、大人しめです。 沈黙の時間が流れたりして、ミアに「この気まずい感じ、イヤ」と言われます。

ミアにせっつかれ、何とかひねり出した話題というと… 「窓から突き落とされた男の話ってほんと?

その後は、本作屈指の名シーン、ダンスコンテストへ。 だからこその、ジョン・トラボルタキャスティング。 ミアとビンセント。二人して奇妙なダンスを踊った後、見事に優勝。

夢のように楽しいひとときを過ごした二人は、帰路につきます。かなり「いい雰囲気」になる二人ですが、ミアはボスの奥さんですから、ビンセントは洗面所に入り、鏡に向かって自分に問い質します。
紳士に対応して、帰るんだと。

気持ちを固め、いざ「サヨナラ」と洗面所を出た瞬間、ビンセントは心臓が凍るような光景を目にするのです。

ミアが、ビンセントの上着から拝借したヘロインを多量に摂取したため、泡を吹いて倒れていました。

死ぬかもしれない…
「ミアにマッサージをしただけの男」は、窓から突き落とされました。ミアを死なせてしまったら…、まず間違いなくビンセントには「死」の制裁が下るでしょう。天国から一気に地獄へ。

ビンセントは車を爆走させ、ミアを麻薬の売人のもとへ連れて行きます。迷惑そうにする売人でしたが、ビンセントの気迫に押され、やむを得ず救助することを決めます。決めますが…、なんとも救助方法が、雑。

この場面、ワンカットで撮影され、緊張感に溢れた名シーンです。

その後、何とか助かるミアでしたが…
ビンセントの憔悴しきった様子が気の毒ですけど、嵐が去った後の静けさが、どことなく美しいです。

そして、ほんのわずかに心が通じるミアとビンセントなのでした。

ミア「Okay.Three tomatoes are walking down the street, a poppa tomato, a momma tomato and a little baby tomato.The baby tomato is lagging behind the poppa and momma tomato.The poppa tomato gets mad, goes over to the baby and stamps on him-and says:`catch up.`」…「ケチャップ!」

無題


第2章 金時計

無題8
エスペランザ「I want to know what it feels like to kill a man.」
ブッチ(ブルース・ウィリス)「I couldn`t tell ya. I didn`t know he was dead. Now I know he`s dead , do you wannna know how I feel about it? -I don`t feel the least little bit bad.」



第2章は、ボクサー・ブッチの話です。
「金時計」とは、ブッチのひいおじいちゃんの時代から受け継がれてきた、大事な形見です。ブッチの父親は北ベトナムの捕虜収容所で死にました。死ぬ寸前まで、これを尻の穴に隠していたとか。

父の死後、同じく捕虜だった友人のクーンツ大尉(クリストファー・ウォーケン)が、2年間尻の穴に隠したという、努力の賜物なのです。

その「金時計」にまつわる、なんとも「尻」の痛くなる話…

第1章の冒頭で、マフィアのボス・マーセルスの仕掛けた「八百長」を承諾したブッチですが、試合では相手選手を殴り殺してしまいます。わーお。

あろうことか、八百長の噂をばらまき、自分の勝利のオッズを跳ね上がらせておいて、こてんぱんに相手を倒したのです。当然激怒するマーセルス。ビンセントら手下を集めて、「飯茶碗の中まで探し回れ」と本気モード。

その傍らにひょっこり立ってるミアに、「こないだはどうも」と挨拶するビンセント…、と微妙に交差する物語が楽しいです。

ブッチは、タクシーに乗って隠れ家に逃げます。そのタクシーの運転手が、またも不思議な雰囲気のスペイン人女性。ブッチに「人を殺した気分は?」としきりに聞いてきます。
「何とも思わねえ」とブッチ。

所々で印象的なキャラクターを設置し、思わせぶりなシーンを挿入しては、ほろ酔いするようなまどろみを観客に与えるところが、実にニクいです。

隠れ家のモーテルには、ブッチの恋人・ファビアンがいます。ちょっとロリコン風。のんびりした雰囲気ですけど、ブッチは笑って彼女をからかいます。
ところが…。
大事な「金時計」が見当たらない。

絶対になくすわけにはいかない「金時計」
なんとファビアンが、自宅から逃げ出す時に忘れてきたというのです。さっきまで幸せそうに笑っていた二人の間に、重苦しい空気が流れます。

またしても、天国から地獄。痛々しくなるシチュエーション。見ている方がつらくなるほどです。べそをかくファビアン。ブッチはマフィアが見張っているかもしれない、危険な自宅へと向かうのでした。

そして自宅。
何も起きないわけがない。ある因縁がここで炸裂します。

無題9

その後、幸運の「金時計」を手にした割には、運悪くマーセルスと出くわしたうえ、異様な男たちに拉致されます。

こいつらは、マフィアではない狂気の集団。その男たちは、マーセルスまでも、マフィアの大物とは知らずに拉致。ここから驚愕の「尻」の痛い話が展開されます。

ジュールスの「マーセルスは売女か!?」のセリフと、「金時計の逸話」がこんなところで伏線として働くとは。まさに「パルプフィクション」低俗の極み。笑う所なのか、深刻なのか、リアクションに戸惑う奇妙なシーンの連続です。

マーセルスの激怒は、もはやブッチからこの男たちに鞍替え。男たちは何とも哀れな顛末を迎えます。その代わりに、ブッチは無罪放免です。街を出ていくことになるのです。

無題9
ブッチ「Zed`s dead, baby,zed`s dead.」


(完全ネタバレでお送りしております)


第3章 ボニーの一件

無題
ジミー(クエンティン・タランティーノ)「…answer the question.Did you see a sign out in front of my house that said,`Dead Nigger Storage?」
ジュールス「Naw man, I didn`t」
ジミー「You know why you didn`t see that sign?」
ジュールス「Why?」
ジミー「`Cause storin` dead niggers ain`t my fuckin`business!」



第3章は、第1章のラストシーンからの続きです。この時間軸の巧みな操作。初めて観た時のワクワクといったら。

ジュールスとビンセントが、チンピラを処刑するシーンの続きです。その時、風呂場に隠れていたもう一人のチンピラが、突然部屋に飛び込んできて乱射します。

奇跡的に、まったく弾が当たらなかった二人。二人はあっさりと最後のチンピラを仕留めます。「ついてたなあ」と言うビンセントですが、ジュールスは捉え方が違います。
「神のおぼしめしだ」
と、突然の開眼。

さて、そのことはしばらく置いておいて…
帰路途中の車内で、密告屋として雇った黒人の頭をビンセントは吹き飛ばしちゃいました。テヘヘ。車内は血まみれ。パトカーに出くわしたら、あっという間にお縄です。急きょジュールスの友達の家に駆け込みます。

タランティーノが演じる友達ジミーは、明らかに迷惑そうです。

ジミー「うちの前に『黒人の死体預かります』という看板があったか?」
ジュールス「いやあ、見てないな」
ジミー「なぜだかわかるか?」
ジュールス「なぜだい?」
ジミー「黒人の死体を預からねえからさ!」
そりゃそうだ! アメリカンジョークか! ワッハハハー!

さあ、当の本人たちは大真面目です。しかも、もうすぐジミーの奥さん:看護婦のボニーが帰ってくると言います。えらいこっちゃ。早く死体を片づけなければなりません。

さすがのジュールスも困惑気味で。
「ジミーの入れたコーヒーはうまいな、うむ」とお世辞で気を遣うありさま。しかし、ジミーはニコリともしません。

そこでジュールスは、ボス・マーセルスに電話(時間軸的には、まだひどい目に遭っていない頃のマーセルスです。プププ)。マーセルスは、ウルフ(ハーベイ・カイテル)という死体処理のプロを現場に向かわせます。

几帳面で紳士な男・ウルフ。
てきぱきと、遺体処理をジュールスとビンセントに指示します。飛び散った脳みそや頭蓋骨や血で汚れた車内が、みるみるうちに綺麗になっていくさまは、とても気持ちのいい…気持ち…、うえー、気味わりー。

汚れきったジュールスとビンセントの服も処理し、体も洗い流します。

無題1

面白いことに、緊迫したドラマが展開されるわけでもない、この死体処理シーン。それでも何だか楽しいのは、キャラクターがガッチリと面白く描かれているから。ウルフの手際の良さに感心し、いつの間にかジミーもニコニコしちゃってます。

この映画の楽しみ方の肝ですが、二人はここで可愛らしいマンガチックなTシャツに着替えます。第2章の冒頭で、二人が、なぜそんなTシャツを着ていたのかが、ここで明らかになるわけです。


お二人のお色直しの流れ。
無題4
誰かの頭を吹き飛ばすとは夢にも思ってません。

無題3
誰かの頭を吹き飛ばしたように見えます。

無題2
誰かの頭を吹き飛ばしたように見えません。


・エピローグ

無題4


ようやくラストまで来ました。
死体処理を無事にすませた二人が、一息つくために立ち寄ったファミレス。コーヒーとマフィンを楽しみながら、ビンセントとジュールスは、先ほどの「弾が当たらなかった」話の続きを始めます。

「神を感じた」というジュールス。ビンセントは、「くだらねえ」と応じません。

しかし、ジュールスは足を洗う気満々で、放浪の旅に出るとまで言い放つ始末。それも、コーヒーとマフィンを食べながら考えに至ったというお手軽さ。ビンセントはあきれ果ててトイレに行きます。

次の瞬間。
本作を、歴史に残る名作にのし上げた決定打とも言うべきカットが入ります。

「ギャルソン! コーヒー!」

と叫ぶのは、オープニングで強盗をおっぱじめるパンプキンじゃんか! オープニングのシーンが、この終盤で繋がったのです!!

え、え、え、え、えええええーー!?

公開当時は本当に新鮮で。衝撃的で。凄かったよ、ほんと。

パンプキンとハニー・バニーの存在を知った瞬間、この先に起きる出来事を観客は知っていますから、何がどうなるのだろうかとハラハラです。

まるで私たちは予言者のような視座で、事のなりゆきを目撃することになるのです。第2章で、マフィアのボス・マーセルスを、そうとは知らずに拉致してしまった男達さながらの、不幸な巡りあわせ。

無題1
ハニー・バニー「I love you,Pumpkin.」
パンプキン「I love,Honey Bunny.」
「Everybody be cool,this is a robbery!」


やっちゃった…。
二人は意外なほど見事な手際で、ファミレス内を占拠します。客たちの財布を集めて回りますが、画面の端々には、どう見ても普通でないオーラを放つ一人の黒人の姿が…


チラッ。
無題1

無題2チラッと。

おー怖いよー。

いよいよ、財布の回収はジュールスの順番へたどり着きます。ジョジョの奇妙な冒険風に言うと、
無題3
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


という感じ。なんたる緊迫感。とはいっても、ジュールスはプロの犯罪者です。アマチュアのパンプキンより遥かに上手。案の定あっさり立場は逆転して、ジュールスはパンプキンに銃を突きつけます。
半狂乱となるハニー・バニー。

そこへトイレから戻ってくるビンセントが、ハニー・バニーに銃を向けます。

タランティー作品お馴染みの、三つ巴で銃を突きつけ合うシチュエーション。(トゥルー・ロマンス、レザボア・ドッグス、イングロリアス・バスターズなどなど)

誰かが引き金を引けば、一気にその場は阿鼻叫喚の地獄絵図。ますます錯乱するハニー・バニーをなだめるジュールス。

すると。
ジュールスは、パンプキンに、自身の心境の変化を語りだします。そして再び、処刑の前に必ず唱えていた聖書の一節(タランティーノの創作ですが)を口にするのです。

ジュールス「Ezekiel 25:17.The path of the righteous man is beset on all sides by the inequities of the selfish and the tyranny of evil men.Blessed is he who, in the name of charity and good will, shepherds the weak through the valley of darkness, for he is truly his brother`s keeper and the finder of lost children. And I will strike down upon thee with great vengeance and furious anger those who attempt to poison and destroy my brothers. And you will know my name is the Lord when I lay my vengeance upon you.」

善き人、悪しき人、羊飼いとは、一体誰なのか…。不可思議なことをパンプキン相手に語りだすジュールス。
「おれは、悪しき人だ。羊飼いになる…努力をするぜ」

解放されるパンプキンとハニー・バニー。
とっととズラかるビンセントとジュールス。
映画は、ここで終わります。

ここから二人はブッチと出会い、ビンセントはマーセルスの奥さん・ミアと食事に出掛ける未来につながっていきます。時間の正式な流れで言うと、この物語の本当のラストは、「ボクサーのブッチがひどい目に遭った後、恋人と街を抜け出す」ところです。

初見ではなかなか混乱しますが、この先に起きる出来事を考えると、ジュールスの考えが不思議に意味を帯びているようにも思うのです。ま、考え過ぎで、何にも意味がないとも言えますけどね。

なんたって、「パルプ・フィクション」なんですから。

何回見ても面白い。どうして、緩慢と拍子抜けと思いつきで構成されているような物語を、一切退屈に感じないのだろう。

タランティーノ・セレクションのBGMも素晴らしいですが、「低級の物語にA級の演出」を施すことで、何ともいえないギャップ効果が生じているのでは? と思ったり。

とにかく愛らしく、素晴らしく、最高に楽しい映画。間違いなく歴史に残る、歴史を変えた傑作なのです。
 

  


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Posted on 2021/02/13 Sat. 22:26 [edit]

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